会社組織で出世する人、しない人の特徴というのは雑誌やネットの記事などにも定期的に題材として取り上げられています。書いてあることはなるほど納得のいくものばかりですが、具体的でないというか、もやもやした気持ちになることが多く、あなた本当に組織の中で働いてる?出世を自分ごととして捉えられてる?と聞きたくなるものも多々あります。
出世する人の特徴といっても、年代やポジションによって求められるものが大きく違うため一括りに論じるとどうしても抽象的な内容になってしまいます。
今日は僕が実際に10年以上サラリーマンを続けている中で見てきた、若手(特に1、2年目)の子で、こいつは出世するかもしれないと思った人達の特徴を以下の5つに分類し、それぞれに関する行動を具体的にお伝えします。
入社1、2年のあなた方が仕事ができないのは当たり前です。見られているのは主にあなたの社会人としての素質、ポテンシャルです。
目次
1.礼儀正しい
礼儀正しい人は出世する確率が高いです。
当たり前のことですが、どういう形で表れているかを具体的に示します。
デスクで上司に話しかけられたら必ず席を立って話す
デスクで上司に話しかけられて、即座に立ち上がる子はできるな、と思います。
最近は意外と座ったままの子が多いんですよね〜。
いったいどういう神経してるんだ、とはたから見ていて思います。
これが当たり前と思えないのであれば組織で出世するセンスはありません。
「きみきみ、上司が立って話してるのだから君も立って話たまえ」
なんて諭してくれる人は社会に出るとそうそういません。
相手がちょっとなめられてる上司であってもです。そんなあなたの態度を見ているのはさらにその上の人なのですから。
これは基本中の基本だと思いますが、意外と出来てない人が多いです。
部長に話しかけられて座ったまま応対する課長を見たことありますか?
こういうのは体育会系なノリで前時代的と思われるでしょうし、実際僕もそう思いますが、自分がどう思うかではなく、相手がどう思うかを思考の中心に置くことが大事です。
これだけでポイント稼げるかもしれないと思えば、とりあえず立ち上がるだけ、ということに合理性を見出せないはずはないはずです。
まぁ社風次第ですが、たとえば大企業は特にこういうところが大事だったりします。
些細なところですが、これができる新人には伸びシロとかセンスを感じます。
見知った相手とすれ違う時は笑顔で挨拶する
出世しそうな若手は、一度でも仕事で関係を持った相手と社内ですれ違ったり目が合えば必ず笑顔で会釈をします。
これは、あなたと周囲の信頼関係の構築の第一歩です。
友達とすれ違えばみんな普通に挨拶するでしょう?
仕事で協力してあげた人が、プロジェクトが終わった途端に「あなた誰?」くらいの感じで目の前を素通りされたらムッとしますよね。
「覚えてもらってないかも、、、」とか考えずに、とりあえずペコッてしとけばいいんです。
せっかく仕事で接点を持てた人とは可能な限り良い関係を構築しましょう。
こういったことでその人の印象が定まっていきます。
言うまでもないですが、出世するには周りの評判はとても大事です。
返事の歯切れが良い
話しかけられたら「はい」と歯切れ良く答える人です。
相手の言っていることが分からなくても「はぁ、、」という反応は良くありません。
ぼんやりした奴という印象を与えます。
仕事になれないうちは先輩や上司の言ってることが分からなくても当然です。
堂々と「もう一度お願いします」と聞きなおしましょう。
プライドなんか捨ててしまって、「バカですんません!」くらいの方が可愛がられます。
こういうのが会社の処世術です。
2.規則正しい生活を心がけている
出世しそうな若手は規則正しい生活を心がけています。
こちらも具体例で示していきます。
朝早めに出社する
出世した人の多くは出社が早いです。
たまに朝早く会社に行くと、部長、課長だけが席にいるという光景を見たことがないでしょうか。
出社が早いとそれだけで目にとまり、真面目な人間の印象を持たれます。
ただし、皆さん忙しいのでアピールのため用もないのに話しかけるのは逆効果ですので注意しましょう。
平日は深酒しない
次の日が仕事であれば、飲み会も遅くとも12時には切り上げます。
翌日の仕事に影響が出ると分かっているからです。
お酒に極端に強く、睡眠も3時間で十分という人はこの限りではありませんが、そんな人は少ないでしょう。
たまに会社のトイレの個室で寝ているダメ社員がいますが、ばれてますよ。
自分が思っている以上に周りはあなたの業務態度を見ています。
遅刻したり、明らかに集中力不足が見て取れるような状態であれば、むしろ前日から午前半休を申請している方がまだ良いですね。
早く帰ることを心がけている
これは特に働き方改革の影響が大きいです。
部下が残業すれば上司の評価が落ちる世の中になっています。
極端に言えば評価を落とされた上司が、その原因となったあなた逆恨みします。
難しい問題ですが、今のご時世、残業しすぎると会社に目をつけられてアウトです。
ひと昔前は徹夜してでもやり遂げるといった仕事熱心さが評価されていましたが、働き方改革による時代の変化が起きています。
このような時世の変化をとらえられる素質は重要です。
仕事が捌けないのであれば事前に上司と相談しましょう。
3.清潔感がある
出世しそうな若手には清潔感があります。
(特に女性は)清潔感の無い人や不潔な人とは一緒に仕事したくないと思う人も多いことを理解しているからです。
身なりが小綺麗
シャツはよれよれでスーツに穴が空いていたり、無精髭に髪はボサボサ、こんな姿は見せません。
身だしなみがしっかりしているということです。オシャレである必要はありません。
たまにスーツにスニーカーはいてるオジさんを見かけますが、間違いなく偉い人ではないと思うでしょう。
身なりがダメだと職場や客先になめられることに繋がります。
理系出身者はとくに気をつけた方がよいです。
外見なんか実力と関係ない、それはその通りですが、ダブダブのスーツにオモチャみたいな時計をしている後輩エンジニアをみて、
実力云々前にお客さんに話聞いてもらえないよ?と思います。
でもこういう指摘を直接はできません。パワハラと受け取られかねないからです。
心の中で、そう思うだけです。
ちなみに僕は身だしなみの一貫としてヒゲ脱毛をやってみたのですが、めちゃ良かったです。
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4.雑務を嫌がらずに引き受ける
出世する人は自身のスキルアップや本来の仕事にのみ集中していると評されることが多々あります。
誰の影響かはわかりませんが、特に若い世代はその傾向が強いですね。
それはそれで結構なことですが、少なくとも、会社組織で、若手が、そのように振る舞うと出世が遠のくでしょう。
電話を取るのが早い
出世しそうな若手は自分の課なりチームなりにかかる電話を素早く受けます。
電話は通常業務を中断させるものであり、できれば受けたくないと思う気持ちは誰しもあります。
ですが、その役目を自分の上司に回してはいけません。まして自分宛の電話を取り次がせるのは最悪です。
あなたの時間よりも上司の時間の方が会社にとって大切なのです。
これは一例ですが、会社組織のアウトプットを最大化するという視点から自身の振る舞いを自然と考えることができるというのは出世するのに必要な素養です。
電話を素早く受ける、これ、意外とみんなできてないですよね。
会社の外線が鳴り続けてるのに無視しつづける神経が僕には理解できません。
電話の先でお客さんがイライラしてますよ?
会社の特性、業態によっては優先度が下がることはあるでしょうが、少なくとも、とある大企業で出世コースにいる僕は、こういうところで部下を判断したりもしています。
だって、部下への電話を取りつがされたら、理由はどうあれ、正直ちょっとムカつきますもん。
職場の飲み会の幹事をやっている
出世しそうな若手は課の忘年会などの幹事を任されています。
会を仕切る能力、店選びや予算配分などを適切にこなすだろうと信頼されているということです。
逆に、定年退職者の送別会などに白◯屋を選ぶようなセンスの人間はバランス感覚に欠けると思われますし、飲み会の一つも仕切れない人間が組織を仕切れるはずがない、と思われます。
僕の好きな海外ドラマのSUITSでも「パーティーの幹事を失敗したら将来はない」などのセリフもありました。
面倒ごとを押し付けられたと捉えず、こういった雑務をソツなくこなすのも出世する若手の特徴のひとつです。
5.上司と良好な関係を構築している
残念に思われるかもしれませんが、実はこれが一番大事なことです。
あなたを評価・査定するのは直属の上司であり、ひいては出世するかしないかを決めるのもあなたの一つか二つ上のポジションにいる上司です。
職場でかわいがられる(明るい、元気、前向き)
出世しそうな若手は上司や職場の先輩にかわいがられています。
入社1、2年目の若手であれば仕事での活躍よりも、人格的な部分です。
これは簡単に言うと、明るい、元気、前向きな性格ということです。
時には自分から上司を飲みに誘ったりします。
若手には職場全体を元気にさせる力があります。新人がずっと入ってこない職場の空気は重苦しいものです。
この役割を出来る人は自然と人望もつき、社内で目立ちます。
社内で目立たない人は出世しません(1人だけ金髪だとか、悪目立ちはもちろんマイナスですよ)。
当然のちのち仕事で目立ってくれないと困りますが、若手のうちは仕事ができないのは当たり前です。
一方で若手にしかできない組織の雰囲気作りなど、仕事以外で貢献できることが意外と多いです。
上司の言うことを素直に聞く
素直な人は出世しそうだなと思います。
本当にダメな上司にあたる時もあるでしょうし、時には理不尽な指示もあるでしょう。
反論したくなる気持ちは分かりますが、上司とぶつかるのは得策とはいえません。
時には、耐える、という選択肢も必要です。
ただし、セクハラやパワハラなどのコンプライアンスに抵触するレベルはこの限りではありません。
どうしても、直属の上司との衝突が避けられない状況であれば、さらにもう一つ上の上司が自分の味方になるかどうか、が重要な鍵となります。
また、戦を挑んだ以上は負けた時の代償は覚悟する必要があります。
特に相手が最年少課長や30代の部長など、影響力が強い上司だったりしたら、その会社での将来全てかかってるくらいに考えた方がよいですね。
キレる前に一度だけ、ほんの1分でいいので冷静に考えることをおすすめします。
上司の悪口、陰口は親しい友人にしか言わない
人の悪口を言わない人が多いです。言っても気の置けない仲間の前だけです。
飲み会で◯◯さんはダメだ!などと自分の上司の悪口ネタで水を向けられても、安易に乗ったりしません。
噂として相手の耳に入るかもしれませんし、同席しているメンバに、自分のことも悪く言っているかもしれない、と、その場は盛り上がっても、しこりのような不信感が募ることを理解しているからです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今日の事例はほんの一部ですが、出世する(かもしれない)若手の特徴を5つに分類して出来るだけ具体的にお伝えしました。
もちろん全部あてはまってなければ出世できないというものではありません。
たとえば僕は、朝は弱いので定時に会社にいたことがほとんどありませんが今のところなぜか出世コース側にいます。
会社の風土によって求められる資質も違うでしょうが、入社したてで仕事ができないのは当たり前です。
今日書いた内容は仕事ができるかできないか以前の社会人として素養ですので、少なくとも上のものが全て当てはまらない、内容に全くもって同意できない、という方は日本の会社組織での出世はあきらめてください。
個人で事業を起こすか、契約件数の数だけで評価が決まるような完全実力主義の会社が向いているでしょう。
出世には興味がないという若手が増えていると言われていますが、もしかすると将来もっと大きな仕事をしたいと出世に興味が湧くかもしれません。
仕事の大きさに比例してそれ相応のポジションが必要となってきます。
その時のために出世の可能性を残しておくのは無駄ではなく、こんな目で先輩から見られているかもしれないと、少しでも参考になれば幸いです。
最後に、上司と合わない時は転職も手
上のとおり、会社の上司という存在はあなたの出世への影響が一番に大きいです。
言い換えると、上司と合わなければ出世しない、ということです。
サラリーマンという生き方を選ぶ以上、給料をあげるには出世するしかありません。
上司と合わないということは、会社の風土と合わないということとほぼイコールですので、ローテーションである課長とのソリが立て続けに合わなければ、早めに転職を考えるのもいいでしょう。
最後に特に若手におすすめの転職サイトを3つ厳選してお伝えします。
dodaエージェントサービスはもとインテリジェンスが運営
転職でもっとも有名なリクルートやマイナビとほぼ同等の求人数を有すdodaエージェントサービスはパーソルキャリアの運営です。
パーソルの前身は転職特化のインテリジェンスですので、求人の質が高いです。
僕の友人はここで転職しました。非公開求人も多いのが特徴です。
キャリアスタートは専任担当者がつくのが魅力
ここの特徴は、専任担当者がつく、というところです。
実は転職にとって一番大切なのはエージェントの腕がいいかどうかです。
転職業界の友人に聞いたら取り扱う企業は被っているので、大手であるかどうかよりもいい担当と巡り会えるかが大切だと言っていました。
いい担当と出会えるかは運次第、ですので、大手と平行して登録しておくことをおすすめします。
第二新卒に強いネオキャリア
ネオキャリアはキャリアカウンセリングから内定後のアフターフォローまでサービスが手厚いのが特徴です。
既卒だけでなく未経験、フリーターに強く、顧客満足度も高いですね。
上で紹介した3社はいずれも登録、サービスまで無料なので、自分の市場価値を確認するために登録だけでもしてみることをおすすめします。
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こちらは大企業で出世していく中間管理職に絞って書いています。
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