『サイコパス』が出世しやすいは本当?|大企業に多いサイコパス上司の特徴

「サイコパス」な人が出世しやすいと言われますが、本当でしょうか。結論はイエスですが、サイコパスという言葉をイメージだけで短絡的に捉えると誤解を生んでしまいます。今日は大企業で働く僕が今まで出会ったサイコパスな上司、管理職の人たちを例に、会社で出世する人が持つサイコパス特性についてお伝えしたいと思います。

サイコパスの日本語訳は精神病質であり、出世とは縁遠い特徴に思われますよね。

反社会性とか異常行動など、サイコパスという言葉にはどちらかというとネガティブなイメージで使われることが多いです。

一般には1%以下の割合と言われるサイコパスが、CEOなどの経営層になると10%くらいまで跳ね上がるといった統計データもあるそうです。

個人的には、大企業になると管理職レベルでも50%はいるという印象ですね。

ただ、これはあくまでサイコパスが持つとされている特性の一部を持っているということです。

今日は大企業に務める僕が、実際に出世した人から、どういうところが当てはまっているいるかを具体的に示しますので、あなたの身の回りの方のサイコパス診断にでも使ってみてください。
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サイコパスの定義

まずはサイコパスの定義が必要ですね。

アメリカの有名な心理学者によると以下の特徴で、一般にはおそらくこれが一番有名な定義ですね。

サイコパスの特徴
・極端な冷酷さ・無慈悲
・エゴイズム
・感情の欠如
・結果至上主義

 

一方で、少し範囲を広げたマイルドサイコパスには、以下のものがあるとされています。

マイルド・サイコパスの特徴
・良心が欠如している。
・他者に共感しない。
・平然と嘘をつく。
・行動に対する責任が取れない。
・罪悪感が皆無。
・自尊心が過大で自己中心的。
・口が達者で表面は魅力的。

 

これだけ見るとあいまいな感じですね。

ただ、サラリーマンをしている僕からすると、今までにあたった上司は少なからずこれらの要素を持っていたと実感します。

僕が実際出会った「係長」「課長」「部長」を例に、どんなところが当てはまっていたかを具体的に見ていきたいと思います。

何事にも合理的で他人の気持ちを分かろうとしない係長

合理主義
僕の最初の上司は、無駄な作業を極端に嫌う完全な合理主義者でした。

これはこのあと紹介する上司にも共通なので、サイコパスの根底にあるものと思いますね。

合理的ということは、求める結果に対して最短のアプローチを追求する、と置き換えることができます。

「結果至上主義」に近い考え方ですね。

そしてこの合理的な考え方が往々にして、周囲と衝突を生むことが多く、これがサイコパスと言われる要因です。

他人に嫌われることを厭わない


合理主義者型のサイコパスは、それが効率的と考えれば他人に嫌われることを厭いません

僕があるプロジェクトで社内のステークホルダの1人ともめていた時、丁寧に説明してなんとか合意形成を試みていたのですが、

その上司は、

「あいつはAさんの言うことには逆らわないから、Aさんに言って圧かけりゃいいんだよ

と、その場でAさんに電話して無理やり話をつけてしまいました。

相手が不快になったり怒るかどうかなんて気にしません。

その上司は周りからやり方が強引だと嫌われていますが、僕が数週間かけた仕事を一瞬で終わらせたのは事実です。

普通の人には、自分が失脚したときに仕返しされるかも、とか、周りに嫌われたくない、という心理が働くところですが、こういうことを平然とやり続けられる人はやはり、感情が欠如している、かもしれません。

部下の気持ちが分からない、共感しない

サイコパス,共感力
この上司は他人への共感力が低いという点でも当てはまっていました。

部下の気持ちが分からない、というか、仕事に感情を持ち込まない感じでしたね。

すごく忙しくて大変そうにしている社員に、平然と別の仕事をふったりします。

「いや、今ちょっと忙しくて手がつけられそうにありません、、、」などと言っても、

「だってこれ君の仕事でしょ」で終わりです。

素でこれを言われた時には、この人狂ってんのかな、と思いましたね。

程度問題ですが、良心の欠如や罪悪感を感じないというサイコパスの特徴が垣間見える瞬間です。

働き方改革も進みこのようなことはまかり通らなくなってきましたが、このタイプには、自分は頑張ってると分かってもらえてるはずだ、と考えるのは危険です。

共感してもらえないことを前提に、常々自分の負荷を定量的に示せる準備をしておきましょう。

責任を取らない、逃げる

逃げる
この上司の特徴として、責任を取らない、というのも当てはまっていました。

管理職は責任を取るのが仕事ですので、正確には、常に自分の逃げ道を用意する、ということが上手でした。

例えば何か問題があっても、報告を受けてなかったとか、

「自分はハンコを押してないから、私の責任ではない」

ということを平気で言います。まぁこれは正しいっちゃ正しいんですけどね。

大企業の出世事情は、減点方式です。

基本的には失敗しない人、経歴に傷がついていない人が出世していきます。

当然この人はいろんな部下からかなり嫌われていますが、今のところ問題なく出世コースを歩んでいます。

頭の回転が早すぎる課長

エリート
続いて僕が本社勤務時代に出会ったサイコパスは東大出身の生粋エリート課長です。

論理的で頭の回転がめちゃくちゃ早く、口も達者でしたね。

基本的に、出世するサイコパスは頭がいいです。

頭の悪いサイコパスは、ただの無能です。

上司が頭の悪いサイコパスなら、周囲やさらに上の人に囁いて早めに潰してもらいましょう。それが組織のためです。

悪気なく人を詰める

この課長は論理的思考力が抜群に高く、なにごともロジカルに物事を進めるタイプでした。

僕は割と大雑把に方向性だけ決めて動きながら考えるタイプなので、相性は最悪でよく怒られていました。

ただ、本人に悪気は全くなく、アドバイスだったのは分かってますが、まわりから見たら詰められている以外の何物でもなかったですね。

ロジカルなだけに自分が言っていることが正しいと疑わず、笑顔で相手を徹底的に論破する姿はちょっと異常に見えました。

笑いながら人をいたぶれるのはサイコパスですよね。普通は怒りにともなう行動です。

僕に限らず、部下のほぼ全員が自信喪失するという職場だったのですが、本人気付いてないので、他人も自分と同じくらい出来ると思ってるあたりもちょっとズレてましたね。

ただ、この上司は、根はすごく優しい人だと分かっていたので救われましたし、地方の支社で仕事が出来る気になっていた僕のプライドを見事にたたき割ってくれたことに感謝しています。

自己中心的な部長


僕が出会った部長の中で、圧倒的に自己中心的な人がいて、この人もサイコパスでした。

自分の出世のことしか考えていない、そういうタイプです。

態度の豹変ぶりが異常

この部長は裏表がすごかったですね。

部下を怒鳴りちらして会議室を出て行った数秒後には廊下で満面の笑みで役員と会話していました。

誰しも相手に合わせてある程度キャラが変わるのは当然ですが、この人はとても同じ人とは思えないレベルの変貌ぶりです。

ハゲ頭かきながらゴマすってる姿に多重人格者かと思いました。

気にくわない部下を飛ばす


また、この部長は気にくわない部下を飛ばすことで有名でした。

よくある話に思いますが、実際自分がその立場になったとして考えてみてください。

僕なら、いくら無能な部下だとしても、家族もいて家も買ったというような人を地方に転勤させるなんて到底できません。

これは冷酷で無慈悲なサイコパス特性があてはまりますね。

俺は偉そうじゃなくて偉いんだ

この部長の口癖です。

とても傲慢で自己中心的な性格がうかがえますね。

ただ、このような発言ができるくらいなので、会社での実績はたしかにすごいです。

この部長に関しては全体的に悪い方向でのサイコパスの特徴が目立ちましたね。

陽キャでカメレオン性能が高い後輩


最後に、仕事のできる優秀な後輩の特徴です。

本当に出世するかどうかはこれからですが、サイコパスの定義にばっちりはまっています。

女性関係が乱れている

この後輩は仕事ができるうえに、見た目がよく話も面白いので、モテます。

一言でいうと「陽キャ」ですね。

彼女が途切れない、というか同時平行で複数の女性と付き合ったりしています。

良心の欠如や無責任など、上のマイルドサイコパスの定義にぴったりで、浮気男のことを指しているのかな、と思いますね。

女性はこのような頭の良い陽キャには十分注意してください。商社とかによくいます。

仕事ぶりは優秀そのものなので、僕はプライベートに口出しする気はないですが、いつか刺されないかと心配しています。

複数のペルソナを使い分ける

ペルソナ
この後輩に限らず、優秀な若手に共通して、複数のペルソナを上手に使いわけている点がありますね。

ペルソナとは、仮の人格という意味です。

上司向け、同僚向け、家族や恋人向けなどと、複数の人格を形成することに長けています。

まぁ、TPOに合わせて最適な振る舞いをしている、というだけのことですが、優秀な人ほど振れ幅が大きい印象です。

このタイプはカメレオン性能が極めて高く、相手がそれ以上の優秀さを持ってないと、その薄っぺらさを見抜くことはできません。

彼らがこのように育ったのは、SNSなどネット上含めコミュニティの形が多様化している時代背景もあるでしょう。

何が言いたいかというと、こういうペルソナ人間は、平然と嘘がつけるというサイコパス特性を持っている可能性が高い、ということです。

矛盾した部分もあろう性格を自分の中に飼いならしているので、素の自分とは真逆の意見をさも本心のように口にすることができます。

まとめ

今日はサイコパスは出世しやすいのかということを、実際に出世している人が持つ特徴に当てはまっているかという観点から考察してみた内容をお伝えしました。

暇つぶしくらいにはなったでしょうか。

それってサイコパスって言うの?というものもあったと思いますが、個人的には相関は高いと考えています。

そもそもサイコパスの定義があいまいですし、1か0かって話でもないですからね。

サイコパスにはできるだけ近付かない方がよいですが、もし自分の上司がそうだったらできるだけ、可能な限り考え方を合わせているふりをしましょう。

今日紹介した僕の上司だった人たちは仲がよいので、サイコパスな上司はサイコパスな部下を好むのは間違いないからです。