上司にしたい漫画キャラ「中沢部長」の5つの魅力|課長島耕作の名シーンで紹介

「課長島耕作」に登場する中沢部長は、主人公である島耕作が課長、部長時代の直属の上司であり、その後のサラリーマン人生を決定付けたといっても過言ではない人物です。上司にしたいアニメ・漫画キャラはよくランキングされますが、ことサラリーマンに絞れば中沢部長を上げる人も多いのではないでしょうか。

島耕作シリーズは大企業に務めるサラリーマンが波乱万丈な人生を経験しつつ、部長、社長と出世していく様を描いた作品です。

連載開始は実に40年前ですので、最近の20代、もしかしたら30代でも読んだことが無い人も多いかもしれません。

そんな僕も実は最近まとめ読みした口なのですが、令和の現代でも色褪せることのない素晴らしい作品でした。

課長島耕作には個性豊かな登場人物がたくさん出てきますが、その中でも中沢部長は島耕作の生き方に多大な影響を与えた人物です。

「こんな人が上司だったらいいのに!」と思える人物像で、僕が選ぶ上司にしたい漫画キャラNo.1に躍り出ました。

今日は中沢部長の名シーンや名言などのエピソードを交えつつ、魅力ある上司の特徴をお伝えしたいと思います。

中沢部長とは

原作を読んだことが無い人も多いと思いますので、まずは簡単に紹介します。

島耕作が務める初芝電器で課長時代に部長として登場します。

中沢部長
©弘兼 憲史/講談社

島耕作が、「この人のあとならついてゆける」と思った最初で最後の上司です。

中沢部長の生き方は島耕作とよく似ており、社内で派閥を作らず実力だけで出世してきたタイプです。

一匹狼
©弘兼憲史/講談社

「カカカ」と人懐っこく笑う仕草に、どこか飄々とした雰囲気をあわせ持っています。

また、人情に厚いその性格は島耕作だけでなく、多くの部下や上司への人望も厚く、出世には全く興味が無いというスタンスを貫きますが、最終的には社長にまでなった人物です。

そんな中沢部長の魅力5つ、名シーンや名言を交えつつお伝えしたいと思います。

中沢部長の魅力5選
・どんな時でも自分の部下を守る
・不要なプライドはもたない
・器が大きい
・おしつけがましくない優しさ
・時に厳しい

 

どんな時でも自分の部下を守る

裸踊り
©弘兼憲史/講談社

え 何ですか?裸踊り?
それ私の得意芸ですわ!!

 

これは迷惑をかけた小売業者へ謝罪をしにいった際のエピソードです。

下手に出ざるを得ない島耕作に対して、調子に乗った相手が裸踊りを要求した時の名シーンです。

島耕作が「ふざけるなっ」とキレそうになった瞬間に、中沢部長自ら買って出ました。

嫌な仕事を部下に押し付けることをしないどころか、自ら買って出る姿勢に感動した人も多いでしょう。

また、社内でも自分の部下は徹底的に守ります

中沢喜一
©弘兼憲史/講談社

私が責任をとります!
平井君は異動させません!

 

サラリーマンでこれを言える人は、ほとんどいない、いやまずいないと思います。

社員のミスが結果的に暴力団を巻き込んだトラブルにまで発展したのですが、とかげの尻尾切りをしようとする上層部に対して、自分の責任で異動させない、と強く言い切った場面です。

異動してもクビになるわけじゃないし、ミスしたのは事実だからしょうがない、と考える人が普通なところ、部下のキャリアまで慮って対応する姿は上司の鏡といえるでしょう。

不要なプライドはもたない

プライドは邪魔
©弘兼憲史/講談社

ほとんどのプライドは邪魔になるだけ
全く意味がないさ

 

大企業の社員は面子を大切にする人が多く、作中でもそのように描かれる社員が多数登場します。

これに対し中沢部長はプライドになんか意味はないと言い切っています。

土下座
©弘兼憲史/講談社

土下座さえすれば丸くおさまるのならこんな便利なものないじゃないか
極めて有効なツールだ

 

土下座することもただのツールであると述べています。

何よりも仕事を前に進めることが重要で、それに対して最良な手段をただただ選択していくだけ、という非常に合理的な思考の持ち主であるとともに、それに不要な自我は殺してしまえる心の強さを持っています。

器が大きい

中沢部長の魅力の1つに器の大きさがあげられます。

他人の子
©弘兼憲史/講談社

いいじゃないか他人の子供だって
育てた親が実質上の親なんだから

 

これは部下の恋人が妊娠したけど、その彼女が実は浮気をしていて、結婚に踏み切れないと悩んでいる場面での名言です。

ネタバレは極力避けますが、中沢部長自身も波乱万丈な人生を経験しているため、器の大きさや懐の深さが備わっています。

また、どんな時でも前向きに物事を考える姿勢は島耕作に大きな影響を与えました。

おしつけがましくない優しさ

タクシー
©弘兼憲史/講談社

仕事関係のトラブルで、島耕作が終電を逃してしまった場面です。

帰りのタクシーにのせてあげるのは、よくあることです。

途中だと言いながら、次の場面でわざわざ遠回りをしていることがわかります。

島耕作
©弘兼憲史/講談社

え 赤羽?真逆の方向じゃないですか ずいぶん遠回りをしましたね。
カカカ まぁいいじゃないか。

 

これを名シーンにあげる人は多く無いと思いますが、真の優しさというのは、優しくされた相手にそれを気付かせないものだというのが僕の持論です。

時に厳しい

上のとおり、中沢部長は優しい人格者の側面が強く描かれていますが、当然それだけでは大企業の社長にまでなれません。

時にはとても厳しい対応をしています。

今野
©弘兼憲史/講談社

ダメです あの男は無能ですから

 

これは専務が自分の子飼いの社員である今野を本社に呼び戻そうと相談した時のセリフです。

無能な社員はズバッと切り捨てます。

また、規則を破った社員に対しては実質のクビを宣告します。

©弘兼憲史/講談社

残念だが見逃すわけにはいかない
ハツシバを辞めろ それが社会の掟だ

 

これはアメリカの企業買収の際に裏切り行為を働いた社員に対して処罰を下した時のセリフです。

この時はクビにされた社員側の方に明らかに問題があったのですが、家族や家のローンなどがあると泣きすがる部下に対して、毅然とした対応をとります。

優しいだけでは大企業の部長や社長は務まりません。優しいことと甘いことは違います。

優しさと厳しさ、同居させるのが難しいこれらの要素をバランスよく持っているのが中沢部長の魅力です。

まとめ

今日は僕が独断で選ぶ、上司にしたい漫画キャラNo.1、「課長島耕作」の登場人物である中沢部長の魅力をお伝えしました。

こういう人が自分の上司だとモチベーションもあがりますよね。

僕も島耕作を読む前は昭和のバブル時代のお話でしょ、と思っていたのですが、令和の現代でも登場人物の名言から学ぶことも多く、ビジネスマン必読の漫画といって良いでしょう。

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