「課長島耕作」は一介のサラリーマンが大企業の社長、会長まで上り詰めていくまでの波乱万丈な人生が描かれたサクセスストーリーで、漫画の中にビジネスマンの心に刺さる名言がたくさん散りばめられています。今日は島耕作シリーズの名言を引用しつつ、成功を収めるビジネスマンが持つ特徴をまとめてみた内容をお伝えします。
課長島耕作は大手電器メーカー「初芝電器産業」に入社したサラリーマンの出世街道を描いた作品で、松下電器産業(現パナソニック)がモデルだというのはご存知の方が多いでしょう。
いわゆる団塊の世代に圧倒的な人気を博した漫画で、第1巻が発売されたのは実に40年近くも昔です。
僕も読むまでは古臭いイメージを持っていたのですが、実際読んでみたら面白く、令和の現代でも役に立つ名言がちりばめられた名作でした。
これだけの時を経て色褪せない作品は本当にすばらしいと思います。
さて今日はそんな島耕作シリーズに登場する名言を引用しつつ、成功するビジネスマンの特徴を独断と偏見で10コに分類してまとめてみました。

目次
自分の仕事にプライドを持っている



いやな仕事でえらくなるより好きな仕事で犬のように働きたいさ
初期の名言です。
意外に思われるかもしれませんが、島耕作は40代中頃まで出世欲は全くありませんでした。
初期の頃は特に自分の好きな仕事をしていきたいという姿勢が前面に出ていて、プライドを持って仕事に取り組むサラリーマン像が描かれています。
行動力があり失敗を恐れない
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手をこまねいているよりまず実行だ。
失敗した時のことを考えていたら何も前には進まないでしょう。
島耕作はどんな時でも前向きです。
物語中、絶体絶命のピンチという場面が幾度となく降りかかるのですが、その度に明るく問題に取り組む姿勢を見せています。
前向きさは一流のビジネスマンにはかかせない要素ですね。
派閥に属さない
昔は特に大企業には学閥や派閥があり、出世に大きく影響を与えていたようです。(銀行なんかは今でも根強く残っているみたいですね)
そんな中、島耕作はさまざまな上司から何度も派閥に誘われますが、その度に断っています。
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大きな力に自分を委ねることが大人だとは思わん
中沢部長に出会うまでは、一貫して誰かの派閥に属すことを拒み、あくまで自分の力で勝負していく姿勢を見せています。
現代でいう社内フリーランスといったイメージでしょうか。
特にこれからの時代は個人で稼ぐ力が必要と言われていて、作者は数十年前から見通していたのかもしれません。
結果を出し続ける
島耕作は上のとおり組織に与することを嫌いましたので、クビの危機やライバルに足を引っ張られて地方に飛ばされそうになったりもしています。
それらをねじ伏せてこられたのは、シンプルに、結果・成果を出し続けたからです。
一度でもミスをしたら社長の椅子には座れなかったでしょう。
目的達成のためには手段を選ばない
島耕作が会社をクビになりかけた時のエピソードです。
探偵をしている大学時代の友人や自分に好意を寄せる女性までもフルに活用して、相手の弱みを握ることで危機を回避しました。
マンガなので大げさなエピソードですが、何がなんでも目的を達成する、という姿勢は一流には欠かせない要素です。
嫌いな相手から学ぶ



何故嫌われているのか反面教師として教えてくれる。
だから俺はあえて年の離れた人達と話す機会を多く作るようにしているんだ。
これは島耕作の同期であり一番の出世頭である樫村の名言です。個人的にはこれがTOP3に入ります。
嫌いな相手からさえ学び自分の成長へと繋げていく姿勢が大切だということです。
どうしても苦手な人は避けてしまいがちですが、これができるのが一流なんですね。
他人のプライベートに干渉しない
続いて島耕作の名言に学ぶ一流ビジネスマンの特徴として、ドライな一面がある点があげられます。
座右の銘は「It’s not my business」



ま、いいか。It’s not my businessだ。
訳すと、「自分には関係ない」、これは島耕作の代表的な名言で、ご存知な方も多いのではないでしょうか。
wikipediaによるとこれが島耕作の座右の銘だそうです。
エピソードとしては、部下が広告スポンサーの地位を利用して女の子を口説いたりと、ゲスな行為をしているのですが、仕事に影響がなければ、我関せず、のスタンスをとったシーンのものです。
仕事上の関係者との馴れ合いは不要、ということなのかなと理解しています。
女性との関係はドライ
島耕作といえば女性関係です。
よしてくれ そんなの契約違反だ。そんな気持ちならこれ以上会えないよ。
これは軽い気持ちで付き合った女性に結婚を迫られた時のセリフです。
これ以外にも「学生島耕作」編ではガールフレンド2人が鉢合わせる修羅場で平然と「俺が悪いのかなぁ」と思ってたり、
初期には体の関係を持った女の子が面接にきて落とそうとしたり(この話は数年前にプチ炎上しましたね)、とクズと評される場面をあげれば枚挙にいとまがありません(笑)。
何十年も前にこれらのセリフやシーンを世の中に発する作者の感性はすさまじいですね。
一方で作中では女性に入れ込みすぎて破滅する部下や上司が多く描かれており、女関係には注意しろよ、というメッセージですね。
運がいい
島耕作に実力があるのは間違いないですが、実力だけで上に行けるほど甘くはありません。
成功する人には間違いなく「運」が必要です。
結果が味方する



結果がいつも俺に味方するんだ。
もしかしたらこれが一番有名な名言かもしれませんね。
自分の力ではどうにもならないような状況に陥った際に、その度に偶然や幸運に助けられています。
マンガだからといえばそれまでですが、実社会でもこれは間違いなくあります。
なんでかあの人が担当する案件はうまくいくんだよな〜、って人いませんか。
周囲の人間に恵まれる
島耕作のまわりには優秀な人材や大きなコネクションを持つ人間が多数います。
作中のキーマンである大町久美子や銀座のママである馬場典子には何度も助けられています。
人間一人の力はたかがしれてますので、周囲に恵まれる運というのも成功に必要な要素です。
もちろんこれは運だけでなく、世の中の一流と言われる人たちは積極的に人と会ったり、交流を深めていますよね。
危機察知能力が優れている
成功するビジネスマンは危機察知能力に優れています。
成功する人は妬みや嫉妬などに晒されることも多く、さまざまな陰謀により失脚することを狙われます。
これらに対して鋭い危機察知能力で回避していく力が必要です。
不正には決して関与しない
島耕作はどちらかというと、清濁併せ呑む性格ですが、法にふれる一線は決して越えません。
上司が不正にインサイダー取引をした際も一切の関与を拒否しました。
成功する人はまず第一にモラルが大切です。
意外と小心者
かなり初期の浮気が社内にバレそうになった時のシーンです。
サラリーマンでトップに立つ人たちは一見豪放磊落に見えたりするけど、本当は小心な人ほど出世するんだってね。
これは僕自身の周囲をみるかぎり、間違いなく事実です。
成功する人は大胆な行動、決断を見せますが、意外と小心者の人が多いのかもしれません。
言い換えると注意深く、用心深いということです。
柔軟な思考



ものごとはあまりこうだと決め付けて考えない方が楽だと思うよ。
でないと自分の決めた方向に進まなくなると新たなストレスが生まれるだろう
若かりし島耕作が真面目すぎて追い詰められている後輩を諭したシーンです。
その後輩を遊びに誘う時に次のようにも言っています。



いいじゃないか始末書の一枚や二枚。
別に命までとられるわけじゃないし
気負いすぎない、というのはいつも冷静に、視野を広く持つことができることに繋がります。
似たようなところで、要領のよさに加えてリラックスの仕方が上手いと評されています。



要領というよりリラックスの仕方が上手いのよ。真面目な人は生き方も不器用ね。
たしかに一流の人はオンとオフの切り替えが上手です。
銀座のママのセリフですが、真面目一辺倒な人より適度に遊び心がある人の方が出世している印象がありますね。
誠実な性格
女性にはドライな島さんですが、仕事に対してはいつも誠実です。
(自分が追いやった上司に対して)申し訳ありませんでした。
これは自分をクビにしようとした元上司と対面した際に発したセリフです。
あと少しでクビというところまで追い詰められた相手から身を守っただけなのですが、こういう誠実な一面も持っています。
とにかくモテる
ニューヨーク勤務時代の中心人物であるアイリーンとの出会いのシーンも有名ですね。
残りのジャックダニエルをもっと静かな場所で飲みたくない?
これに限らず行く先々でモテまくってます。
こういうエピソードは数え切れませんが本人は来るもの拒まず去る者追わずのスタンスです。
まぁこれを現実で実行できるのは前○さんくらいじゃないでしょうか。
言い訳をしない



あのことに対してはいろいろあるんだが、言い訳はしない。
これはベトナム勤務時代に、女性を買ったと、アシスタントの女の子に誤解された時のシーンです。
いくらでも弁解のチャンスはあったのですが、自分から言い訳することはありませんでした。
正義感が強い
島耕作は基本的には温厚な性格で、怒るシーンはあまり描かれていません。
ふざけるな。業者を何だと思ってるんだ!
数少ない怒りの場面ですが、弱いものいじめのような業者の扱いに対して、自社の社員に対して激怒しています。
正義感が強い性格は、時としてあだとなるかもしれませんが、自分のポリシーを貫くというのは大切です。
まとめ
今日は課長島耕作(シリーズ含む)の名言を引用しつつ、成功するビジネスマンの特徴を独断と偏見でお伝えしました。
本当はもっと紹介したい名言がたくさんあるのですが、多くなりすぎるので今回はかなり絞りました。
僕も最近読んだのですが、令和の時代でも通用する教訓が多数示されていて、ビジネスマン必読の漫画と言って良いでしょう。
作者の弘兼憲史さんはバリバリの現役で現在は「相談役島耕作」を連載中ですし、スピンオフの「転生したら島耕作だった件」や「島耕作の事件簿」なども人気で、これらもおすすめです。