米国中小型株、ラッセル2000指数インデックスETFが気になるぞ|【VTWO】【VTWV】【VTWG】の成績を調べてみた

 僕は米国株、米国ETFへも投資をしているのですが、2018年に入ってから気になっていることがあります。それはアメリカの中小型株指数であるラッセル2000(Russell2000)指数インデックスETFのリターンが上がってきていることです。米国ETFの代表格といえばS&P500インデックスのIVVやVOOですが、どうも最近ラッセル2000指数の方が調子良さそうです。

 ラッセル2000とは、アメリカの時価総額の上位1000位から3000位の2000銘柄で構成された株価指数です。米国の中小型株で構成されているといえます。
 
 より有名な株価指数としてはS&P500があります。こちらは上位500社で構成されています。いわゆる世界的超大手企業群です。

 日本企業の指数に置き換えると、S&P500が日経225社とするならば、ラッセル2000指数はTOPIXでしょうか。JPX日経中小型株指数は歴史が浅く、また199社しかないのでラッセル2000相当とは呼べません(そもそも日本株と米国株を比較するのがナンセンスですが)。

 米国株へ投資するならばIVVやVOOといったS&P500インデックスのETFがベストという紹介をよく見かけ、実際その通りだと思う(実績が伴っている)のですが、2018年に入って少し風向きが変わっているような雰囲気を感じています。
 
 僕はラッセル2000インデックスのETFとしてVTWOを投資を始めた2016年から少量保有しています。主力であるS&P500インデックスETFであるVOOとの比較用として保有しておきたかったのと、日本ではひふみ投信をはじめ中小型株のパフォーマンスが大型株より良いので、アメリカでも中小型株の方が伸びるんじゃないかと思ったからです。
 
 当初はVOOの方が調子が良かったのですが、最近マネックスのトレードステーションで状況を確認するとリターンが逆転していたため、気になってラッセル2000指数インデックスETFの成績を調べてみました。

ラッセル2000へ投資できるETF3つとその運用成績

 米国株ETFを購入するのに代表的な運用会社としてブラックロック社とバンガード社があります。

 僕はバンガード派(特に理由はない)なのでここでご紹介するETFは全てバンガード社のものです。

 米国株四季報からバンガード社のラッセル2000指数インデックスETFを3つ見つけましたのでそれぞれの最新のリターンを調べてみました。

 なお、この記事に使用するデータは2018年8月19日時点のモーニングスターHPからの引用です。

VTWO|バンガード・ラッセル2000インデックスETF

 ラッセル2000を構成する銘柄を中心に2034銘柄を幅広く組入れており、組入比率は1社0.2%以下です。分散がきいています。
 なお、組入れ銘柄の業種は金融が26%と最も多いです。
 
 モーニングスターからVTWOの直近のリターンを引用します。見るのはオレンジのバーと緑のバーです。
 オレンジがVTWOのリターン、緑がS&P500のリターンとなっています。

 2018年で見ると(YTDの欄)、S&P500のリターンが2.65%なのに対し、VTWOは7.81%と倍以上の開きがでています。

 ちなみに、ブラックロック社のi.シェアーズシリーズでも同様にラッセル2000に広く分散投資するETFとしてIWMを用意しており、2018年のリターンは7.65%です。VTWOと同等です。

VTWV|バンガード・ラッセル2000バリュー株ETF

 ラッセル2000の割安銘柄1408銘柄で構成され、業種は金融が42%と最も多いです。

 モーニングスターからVTWVの直近のリターンを引用します。ここも見るのはオレンジ(VTWV)と緑(S&P500)です。


 
 2018年で見ると(YTDの欄)、VTWVは5.40%とこちらもパフォーマンスはS&P500を凌駕しています。

VTWV|バンガード・ラッセル2000グロース株ETF

 ラッセル2000の成長銘柄1194銘柄で構成され、組入れ上位業種はヘルスケア24%、情報通信20%となっています。

 2018年で見ると(YTDの欄)、VTWGは9.67%とS&P500を大きく凌駕しています。

ラッセル2000がS&P500よりリターンが高い理由は?

 S&P500社は米国経済ひいては世界経済を牽引してきた銘柄群であり、実際にその指数は他の大多数の指数よりも上昇率が高いという実績があります。米国株に何が起きているのでしょう。

 ここからは素人の僕の考察です。
 

アメリカ国内消費の増加とトランプ減税の恩恵?

 S&P500銘柄はグローバル企業なのに対し、ラッセル2000は米国の中小型株なので、米国地盤の企業がほとんどです。
 
 2018年現在米国経済は過去にない拡大を続けているとされており、個人消費も好調です。また、トランプの大型減税の効果も国内企業の方がより恩恵を受けるため、米国地盤の中小型株がよりその恩恵を得ている可能性があります。

情報通信産業に陰り?

 

 フリーでこの素材を見つけたのでいつか使いたかったのですが、それはそれとして、2018年の四半期決算でFACEBOOK、Twitterが大きく株価を下げています。2018年に入ってからのピークから両社とも20%くらい下落しています。

 さらにFANGを構成するNetflixも2018年8月現在最高値から20%以上下落しています。

 最近は定着したIT大企業の頭文字をとったFANGのFとNが揃って急落です。ちなみにAのAmazonは相変わらず好調です。

 この3社のせいでS&P500がRussell2000に劣後したとは思えませんが、今まで米国経済を牽引してきた情報通信産業に転換期の予兆が現れ始めている、かもしれません。

とはいえ長期投資ならS&P500が優位

 上で引用したVTWO、VTWV、VTWG、の図のとおりですが、3年以上のリターンでみるとS&P500の方が優れています

 S&P500は定期的に銘柄入れ替えを行っているため、その時々の旬な企業で構成されています。やはりこの点でIVV、VOOといったS&P500指数に連動するインデックスETFの方が長期保有に向いているとは思います。

まとめ

 今日はラッセル2000指数インデックスETFの最近のリターンについて調査し、好調さの要因を考察してみました。

 S&P500は米国の大型企業、ラッセル2000は中小型株ということで、分散投資として保有するのも良いかも知れません。

 ただし、VTWO,VTWV,VTWGそれぞれ方向性が結構違います。僕はハイテクIT系はS&P500インデックスのVOOを保有しているため、ラッセル2000指数インデックスの中ではVTWGではなく、金融系の比率の高いVTWVを少し追加しようかと考えています。

 バランスのVTWO、割安かつ金融重視のVTWV、次世代のS&P500を狙うVTWGという感じかなと理解しました。

 今回調べてみて、2018年に入ってからのラッセル2000のパフォーマンスが良いということよりも、S&P500に対する風向きが変わりはじめているんじゃないかという方が少し気になりました。

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