2018年2月のダウ暴落に学んだこと|2017年1年の含み益が1週間で半分飛んでった。。

 先週記事にした懸念が現実のものとなってしまいました。2/2から2/9の一週間で日経平均とダウともども約10%も下落しました。百戦錬磨の投資家の方々は回避されたかもしれませんが、嫌な予感は感じつつも何も動かなかった僕はもろに直撃を受けました。

 突然の大幅下落です。ざっくりですが2017年の1年間かけてダウは30%、日経平均は20%上がりました。これが僅か1週間でそれぞれ10%も下げました。時は折しも日本企業の四半期決算の発表時期であり、これまで好調な推移を見せた株価推移に加え、全般として好調であろう日本企業の決算発表にもう一段の伸びを期待したところに、冷や水どころか氷水を浴びせられることとなりました。
 僕は日本株も米国株も保有していますが、この数字が示すとおり、2017年の利益のほぼ半分がこの1週間で消えてしまいました。

 今日はこの経験をこれからの投資の糧にするために、今感じていることを記したいと思います(涙)。

突然の株価暴落の原因は何?

 これについては前回推測を書きましたが、ニュースとかでも概ね以下の結論です。
 「米国の好調な経済指標に対して、景気引き締めのためFRB(連邦準備制度理事会)が金利上昇のペースを加速させるのではないかとの懸念から米国株が大幅安になった。」
 とのことです。金利と株価の関係は複雑ですが、一般的に、金利が上がると株価が下がると言われています。僕はこの理屈に一応納得はしています。ただ、2017年は全く逆の動きをしていましたが。。。
 

ダウと為替に踊る日経平均

 これは以前も記事にしたことがありますが、相変わらず日本株は主体性が無く、外部環境の変化に弱いです。ダウが上がって為替も円安が進めば日経平均も上がる。ただし、どちらか一方でも逆の動きになれば日経平均は下がる。僕が投資をはじめてからこの傾向は変わりません。
 この傾向に気づいてから僕は、資産を少しづつ米国株もしくは米国ETFへと移行しています。ダウに代表される米国の指数は過去を見る限り、下げても数年後に振り返って見ると下げた時以上に上がっているからです。

日本の株式市場はやっぱりギャンブル場なのかもしれない

 1月末から日本企業の四半期決算が本格化しています。多くの企業が好調な業績であるという事前の予想のとおり、概ね良好な決算発表が続いています。指数の大幅下落の最中にあったからでしょうか、今回の決算発表では個別銘柄物色の動きが多かったように思います。決算発表が好感された銘柄はストップ高まで買われ、そうでない銘柄は容赦無く売られる、そんなことの繰り返しが続いています。マザーズ、JASDAQといった新興市場ならまだしも、東証1部の銘柄でもそのような動きが少なくありませんでした。
 特に多かったのは、市場期待を裏切ったと言われる売られ方で、通期売上予測や営業利益を「据え置いた」という理由で売られるものです。下方修正なら分かりますが、会社としては年初の計画とおり進捗しているにもかかわらず、コンセンサスと呼ばれるアナリスト予想に届いていないという理屈です。今の株価は、売上なり利益の上振れ期待を織り込んでいたのだといわれればそれまでですが、PERなどの指標から見て割高でない株でも売られており、どうにも釈然としないものがあります。

 まぁ、割安だから上がるのであればそれだけ買ってればいいので、そんな簡単な話じゃないのはギャンブラーの本能が理解させてくれますが、そういう理屈とおりにならないことも含めて、やはり日本の株式市場はギャンブル場だと思わざるを得ない要因の一つです。

為替は理屈じゃ動かない

 今回の株価暴落の直接的な要因は、FRBによる米国の金利上昇への懸念によるもの、とされています。であれば、ドルが買われるはずです。当然、円安に進む、はずです。
 ところが今日時点で為替は107円台にまで円高に振れています。理屈と全く逆の動きです。一体経済学というのは何を教えているのでしょうか。連チャン後は必ずハマるというパチンコあるあるやオカルトのほうがよっぽど当てはまります。
 為替についは本当に読めませんが、個人的には、FXとかで理屈とおりに張っている人を得体のしれない黒い力が振るいにかけているフェーズじゃないかと思っています。少し長い目でみれば理屈に従い日米の金利格差に従う動き(円安方向)になると見ています。まぁそれも黒い力に読まれているのかもしれません。

これからどうなるの?

 少なくともニュース等を毎日見る限りは、世界的に好景気な状況に変わりはありません。日本企業の多くも過去最高の業績を出す見込みです。少なくとも今年4月末の本決算に向けて株価は戻って来るに張っているので保有銘柄を狼狽売りする気はありません。
 むしろこの暴落は今まで株価が高すぎて株式投資に手が出せないと思っていた方々にとっては絶好のチャンスが来たと捉えることができるのではないかと思います(でもすぐには戻らないと思うので、2月いっぱいは様子みた方がよいかも)。

今僕が買いたい銘柄|ロボット関連(ダイヘン、不二越)

 個人的には今回の四半期決算で業績を据え置いて大きく売られた銘柄が、本決算で見直される可能性が高いように思っています。例えば前からチェックしていた成長が有望なロボッット関連銘柄の「ダイヘン」「不二越」なんかは上がり過ぎて手が出せませんでしたが、業績据え置きに対する失望売りの餌食となり値頃感がでてきました。同じくロボット銘柄の筆頭である「FUNUC」は高すぎて買えません。
 ただし、為替が少なくとも110円以上に戻ってくることが前提です。上記企業の設定値は分かりませんがが、多くの企業が為替を110円に設定して通期業績の見込みを計算しているからです。

注意したい2つのリスク

 僕がこの状況で保有銘柄を売り払ってしまう可能性があるとしたら以下の2リスクの顕在化です。
 ・北朝鮮のミサイル実験の本格化
 ピョンチャンオリンピック後の動向が気になります。昨年後半以降はおとなしくしていますが、投資市場が戦争の匂いに敏感に反応することは去年いやという程学びました。
 ・ビットコインショック
 つねづね仮想通貨はきな臭いと思っていましたが、とうとうコインチェック騒動が発生しました。同じ仮想通貨のビットコインについても早晩同じような問題がおきないか懸念しています。例えば、ビットコインの損失補填に投資者が株式の売却を進め、株式市場が下落するなどのシナリオです。

今後の投資方針

 
 今回の暴落はいろいろと理屈に合わないと思っていて、この異常な下落は、いわば上がりすぎた相場を冷やすための「調整」だと捉えています。リーマンショックとかチャイナショックといった明確な理由がなく、過去に例えるならブラックマンデーと呼ばれる暴落に近いものじゃないかと思います。

 ここのところ投資を煽るCMも多かった気がするので、2017年の後半から投資を始めた方は、一瞬で通算損益がマイナスに転落してしまった方も多いかと思いますが、ここは耐え時なんではないかと思います。外れてたらすみません。投資は自己責任でお願いします。