出世する人というと皆さんはどういう人物像をイメージされるでしょうか。スティーブ・ジョブスのようにカリスマ性があったり、部下は自由にさせて責任は自分が取るというような親分肌をイメージされるかもしれません。はっきり言いますが、現実は違います。
このブログは投資をテーマにしてますが、僕は頻繁に取引しているわけでもなく、そうそうネタも無くなってきましたので、たまには僕のサラリーマンとしての経験を通じて感じた事などをお伝えしてみたいと思います。
今日のテーマは「出世」です。
目次
なんだかんだいって皆気にしてる周りの出世事情
最近は特にですが、出世することに興味がないとか仕事よりもプライベートが大事という風潮がありますが、それでも30代にもなってくると、身の廻りの出世事情が気になったりするものです。
20代の頃はお酒の席で仕事関係の話をするのがカッコ悪いと思っていた人達(僕がそうだった)も、
いつのまにか、
「誰々さんが部長に昇格したらしいぞ」
「えー、あの人が?」
「マジかー」
みたいな話で盛り上がったりするようになります(僕もそうなった)。
一方で、同世代に課長とかが出始めて、出世には興味はないと言いつつも、一体自分との差は何なんだろうと感じ始めている方も多くいらっしゃるのではないかと思います。
会社勤めも10年すぎると中堅と呼ばれ、その会社の色に染まり、潰しもきかなくなり、会社の忠犬とならざるを得ないのが30代です。
僕もまさにそんなジレンマの中にいます。
出世する人の特徴というのは雑誌のテーマとかで多く取り上げられていますが、同じようなことを書いても面白くないので、今日は僕がサラリーマンとしての実体験の中で、実際に出世した人達と接して感じたことを書きます。
ここでいう「出世した人」は部長級以上、100人に1人なれるかなれないかの人達を指します。
一般的には「仕事ができる」人が出世しそうに思われますが、僕の経験上「仕事ができるだけ」の人は、よいとこ課長止まりです。
今回取り上げる内容は、出世した人がある程度共通的に持っているなと感じた、主に性格部分に焦点をあててみたいと思います。
前書き|サラリーマンとしての僕の立場
これから本題に入るにあたり、僕のサラリーマンとしての立場を書いておきます。
「出世」はその会社の特性や、所属する部門によって求められる能力が大きく違うからです。
以下が当てはまらない人の方がむしろ多いと思いますので、気楽に目を通してもらえればと思います。
僕の勤める会社はメーカーで、約10年ほど前にエンジニアとして就職しました。メーカーですので、上層部は理系出身者が大半を占めます。
会社の特徴としては、典型的な旧態然とした日本企業をイメージして頂いて結構です。
僕は2年程前に東京にある本社に営業兼務のような形で転勤し、今日題材とさせてもらう「出世した人」達との接点が多くなりました。
前置きが長くなりましたが、上記を前提として本題に入ります。
何事にも細かい
実はこれが今一番感じていることです。
すごく、細かい人が多いです。時には、「それって話の本質じゃないよね?」と言いたくなることも多々あります。
例えば誤字のある資料や、数値が大雑把な資料を嫌います。
僕は割といい加減な性格なので、しょっちゅう怒られています。
また、「おおむね」とか「基本的には」、「等」などの曖昧さを残す表現も嫌います。
「仕事ができる人」の中には、本質がしっかり捉えられていれば、細かいところはおいおい修正しながら物事を前に進めていけば良いという人も多く、このようなタイプの方が下からは慕われますが、「出世する人」は隙を許さない人が多いです。
細かい所に目が行く性格は上に行けば行くほど強いように感じます。
指摘される側には時にうっとおしくも感じますが、彼らからするとできて当たり前のことを言わすなということだと思います。
出世したいと思っている
出世したい理由は人それぞれだと思いますが、出世したいと思っていない人は出世しません。
これはほぼ間違いないです。
身の回りでも、出世欲はないが仕事のできる人、エースのような人は、日々の仕事ぶりが評価されてある程度までは出世していきますが、ある所でとまる人が多いように思います。
仕事の出来る人は何でも自分でやってしまいがちです。
下からみると頼もしい背中に見えますが、更に上から見ると、自分の能力の範囲でしか仕事をしていないと見られているように思います。
出世したいと思っている人は、出世する=組織を動かすことということを分かっていますし、そういう目で見られているということを強く意識しています。
計画を重視する
仕事において、計画を立てること、その計画通りに物事を進捗させることを重視します。
急な別作業が入ったり、予期しない不測事態が起こったりなど、実務は計画通りに進捗することの方が少ないと思います。
それでもこれを言い訳とともにズルズルと後ろ倒しさせる報告をすると途端に不機嫌になります。
担当者的には、まだデッドラインまでは猶予があるし挽回ができると考えていても、計画を見直すよりも、元の計画に乗せるための策を求めます。
「言い訳は聞きたくない!」と大声で言う人は僕の会社にはいませんが、心の中ではそう思っているというタイプが多いのだと思います。
仕事に情を持ち込まない
いわゆる「いい人」は、ある程度より上の人にはほとんどいません。
普通の感性であれば、例えば凄く忙しくしている人に対して追加の仕事は依頼しにくいものですし、出来るだけ支援しようと思いますが、
出世する人は、やらなければならない仕事は、やるべき部門がやれ、と言います。
今が忙しいかどうか、人手が足りないとかは関係ありません。
仕事そのものの責任を委譲し、それを進めるのに必要な対策はその課なりチームが解決すべき問題と考えます。
また、長年付き合いのある客先からのお願いであろうと、会社に利益のないものであれば即断で断ります。
出世する人の多くは、ビジネス上の決断に情を一切持ち込まないタイプが多いように思います。
組織として動くことを重視する
スタンドプレーを嫌います。
いかに成果を出そうとも、部下が自分の知らない所で勝手に動いたものであれば評価しません。
自分の任される組織としての対応を決めるのは自分であり、仕事が出来るエースであろうと独断先行の行動は許しません。
仕事が出来るエース的な存在が我の強いタイプだと、その上と反りが合わないケースが多いように思います。
また、他部所と仕事をする時も、組織として対応することを求めます。
何かの会議で、
「それは君の意見なのか?それとも課としての意見なのか?」
と、血気盛んな若手の発言を制し、場の雰囲気が凍りついた場面に立ち会ったのを覚えています。
若手の方で、仕事に慣れてきて自分の力に自信がついてくると、「自分の意見」を言いたくなる気持ちは分かりますが、時と場所を選ばないと、自分本意で空気が読めない奴の烙印を押されかねません。
仕事に対する自分の思いがあるのは良いことですが、出し方は気を付けましょう。
部下に厳しく、上の顔色をうかがう
表裏があります。はっきりと。
上司の成果は部下の成果の集合体です。
自分の成果を最大限高めるために部下には厳しく接します。
人に厳しくあれる人の多くは自分にも厳しいです。そうでなければ人がついてきません。
残念ながら自分に甘く部下に厳しい上司を持っている人もいるかと思いますが、そういう人はどこかの段階で必ず間引かれますので、その時を待って耐えて下さい。
出世する人の多くは会社生活が万事順風満帆だったという人の方が少ないと思います。
苦労は買ってでもしろという諺がありますが、人が逆境を越えて一皮むけるというのは間違いありません。
彼らが部下に厳しいのも、どこかで自分はもっとやってたという自負があるものと思います。飲み会で聞きたくもない武勇伝を延々と語られることも多々あると思います。
一方で、媚びへつらうとまではいいませんが、自分より上の人への態度は全く違います。
出世する人は出世することを望んでいて、その人の出世を左右するのは自分の上司だから当然です。
あなたが出世するかしないかを決めるのは自分の1つか2つ上のポジションにいる上司です。
上司は上司で、更にその上の人を相手に自分をアピールしなけばなりません。ですので、上の人の意向に可能な限り沿うように立ち振る舞います。
これは、至極当たり前のことだと思います。
この連鎖の行くつく先が企業の経営方針と符合するはずだからです。
それが会社というものです。
僕も自分の好きな仕事だけやる傾向があり、上司から会社がお前に求めていることを考えろって言われます(言わせたらアカんやつですね、言ってくれるだけ有難い)。
まとめ
今日は「出世」をテーマに僕が最近感じていることを書きました。
こうして書いてみて思うことは、「僕は出世しねーな」ってことです。
まぁ僕のことはいいですが、上に書いた特徴だけを持っている人であればとても魅力的な人に思えませんが、実際はこれらの要素を持ちつつ、バランスを持った人が多く、全体的には魅力的な人が多いのも事実です。
出世を望むか望まないかは人それぞれですが、出世しないにしても円滑に職場で立ち回るためにも、出世する人(あなたの上司になる人)にはこういった特徴があるということを覚えておいてもらえれば、今後のサラリーマン生活で少しは役に立つかもしれません。
関連記事です。
仕事ができないのになぜか出世する人の特徴をまとめてみました。
大企業で出世の階段を上る人の特徴をまとめてみました。