これからは宇宙開発の時代です。何を今更という感じですが、宇宙関連銘柄で今までピンとくる日本株の銘柄は出会ったことがありません。そんな中、最近viasat(ティッカー:VSAT)を購入しました。今日は宇宙関連銘柄について書きたいと思います。
日本の宇宙開発関連銘柄
宇宙関連銘柄は日本でもテーマ株としてよく取り上げられますが、どれもいっとき相場を盛り上げるために無理やり市場が宇宙関連銘柄と認定した、企業の実態と乖離した会社ばかりが取り上げられているように思います。
日本は宇宙開発において中国にさえ大きく遅れを取っていると思われるため、このような状況もしょうがないかなと思います。
実際、日本の打ち上げた衛星の数は中国の数分の1というのが実態です。
もちろん日本にも宇宙開発の先進的な企業は多数存在し、例えばIHI(7013)はロケットの開発技術、三菱電機(6503)やNEC(6701)は衛星開発もできます。
東レ(3402)や帝人(3401)などが開発する炭素繊維素材も重要です。
ただ、これらの企業は多く有する事業のうちのone of themとして宇宙関連の売り上げを持っているだけで宇宙関連銘柄と呼ぶには違うと思います。
また、それぞれその開発の先のサービスまで含めたビジョンが不明確というか、会社として推しているように見えません。
ということで、米国株に目を向ける
一方で米国に目を向けると、宇宙開発に積極的な企業が多数存在します。
宇宙といえば真っ先に思い浮かぶのはNASAですが、株式会社ではありません。
いろいろとネットで調べていると以下のページを見つけました。出典は総務省です。
エネルギー関連を調べている時も思いましたが、やはりエリート官僚の資料はよく出来てます。
宇宙開発といっても多岐に渡りますが、分かりやすいところでは衛星通信が挙げられるでしょう。
衛星通信のニーズは拡大しています。下の図も総務省からの引用です。
衛星通信については、各社サービスを拡充しており、近年ニュースになったところでは、ソフトバンクが10億ドル出資した「oneweb」だったり、googleが出資している「SpaceX」などがあります。
今まさに時代を牽引しているIT業界の雄たちも宇宙ビジネスを自身の発展に取り込もうと食指を動かしています。ちなみに残念ながら上記の2社は株式上場していません。
上の図の中で僕はviasatに目を付けました。
viasatとは
viasatはビアサットとも呼ばれますが、「バイアサット」と読むようです。
ティッカーはVSATです。創業は1986年と、先に挙げたonewebやspaceXが2000年代に立ち上げられたベンチャー企業であるのに対すると歴史が長い企業です。
viasatのHPを見てみましたが、どうやら衛星だけでなく、「防衛関連」や「サイバー」「セキュリティ」関連の事業に取り組んでいるようです。
英語があまり得意ではなく事業ポートフォリオやROEなどまで辿り着けませんでした。
この会社は米国四季報(最近買った!)にも掲載されておらず、経営状況の細部も不明ですが、ネットで調べてみると売上高は年々増えているようです。株価はというと下図のとり数年スパンでほぼ横ばいという感じです。
なお、配当はゼロですので、完全なキャピタルゲイン狙いの銘柄となります。
株価推移を見る限りは積極的に買いたいと思える状況ではありませんが、10株で約7万円ですので、まずは打診買いということで購入しました。
その他検討した会社|Inmarsat,Intersat,Eutelsat
衛星関連の会社では、英のインマルサット(Inmarsat)、米のインテルサット(Intersat)、フランスのユーテルサット(Eutelsat)などがありますが、株価はどれも奮いません。
というか、2018年現在、どの会社も過去最悪くらいの勢いで下げています。
インテルサットにいたっては、株価が5ドルを切っています。
そのほかにイリジウムという会社もありましたが、サービスが軌道に乗らず経営破綻したという事例もあります。
このような状況もあり、宇宙開発をビジネスに結びつけるというのは非常に難しいというのがよく分かります。
このような中でviasatの状況は相対的に良く見えた、というのが動機です。
衛星の開発はボーイングやロッキードマーチンなどもしていますが、これらも宇宙開発関連銘柄というには他の事業が大きすぎます。
まとめ
宇宙開発は今後さらに伸びます。これは確実です。
その恩恵を受ける銘柄はというとまだ不透明ですし、例えば衛星は打ち上げ失敗すれば数百億という損失が出るため、銘柄をどのような視点で選べば良いかは僕も分かっていません。
そんな中、僕は期待を込めてviasatを購入しました。
下の図はonewebに関連してairbus社のHPから引用した構想図です。
恐らく10年後にはこの構想図のように地球の周りを無数の衛星が飛んでいる世界になると思います。
その時代を見据えて今から投資する、何ともロマンに溢れたことだと思いませんか。
銘柄は入れ替えるかもしれませんが、これからも宇宙関連銘柄に注目していきたいと思います。
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後日宇宙ビジネス関連銘柄についてまとめた関連記事です。