大企業で出世する人の特徴|中間管理職をステップとする人とゴールになる人の違い

今日は大企業で出世する人の特徴を、実際に大企業に10年以上勤めている僕がお伝えしたいと思います。出世といっても課長なのか役員なのか、ポジションによって求められる能力が全く違います。今日対象とするのは出世競争のスタート地点である、中間管理職です。

大企業で出世する人の特徴というのはネットや雑誌でよく取り上げられていますが、僕にはどうも納得いかないものが多いです。

出世する人は我慢強いとかどんな時でも前向きとか、毒にも薬にもならない情報があちらこちらで書かれているのが目に付きます。

これらを見ると、誰かに聞いた話をまとめただけか、大企業に勤めているけど出世とは縁がない人が書いているのかなと思います。

出世する人の特徴は、ある程度自分に出世が身近になってこないと見えてこないものです。出世に縁がない人には入らない社内の情報があります。

また、冒頭のとおり出世といってもポジションによって求められるスキルが違いますので、「出世する人の特徴」と、一括りに論じると話がボヤけてしまいます。

ですので、この記事では中間管理職に対象を絞ります。

さらに、中間管理職といっても、それをステップとしてさらに上にいく人と、課長がゴールになる人でも特徴が異なります。

僕が社会人になってこの10年余り、どちらのパターンも数多く見てきました。

今日は特に前者の方々の特徴をお伝えします。

なお、僕はメーカー系のプロマネですので、サービス業や営業色の強い会社などには当てはまらないかもしれません。

そもそも会社そのものの特性というのもありますので、出来るだけ一般化した内容にしようと心がけますが、こんな会社もあるんだなくらいで気軽に目を通してもらえればと思います。

最初に|大企業の中間管理職って結構すごいんですよ


中間管理職の代表格である、係長や課長というと、なんか大したことないなって思われるかもしれません。

実際は大企業の出世競争は厳しく、同期入社の10人に1人が課長となり、100人に1人が部長となります。

平社員として会社生活を終える人が大半というのが大企業の実態です。

お父さんは万年係長といって家でバカにされたりするかもしれませんが、そんなことはありません。

一例ですが、僕の勤める会社では、1つの課の売上げは10億を軽く超えます。部は100億です。これでも会社全体では小さい方です。

大企業の課長が扱う数字の大きさは中小企業の社長に匹敵します。

そんな大企業の中間管理職にも、ステップとしてさらに上に行く人と、ゴールになる人で雰囲気はまた違います。

前置きが長くなりましたが、これらの人の特徴をお伝えします。

若いうちに転勤・異動を経験している


今までみてきた課長の中で、部長になっていく人は必ずといって言いほど若いうちに転勤、もしくは畑違いの部署を経験しています。

部長や役員クラスの人の経歴をみてみてください。

おそらく入社以来同じ職場でずっと育ったという生え抜きの人は少ないはずです。

僕も人事担当者に直接聞いたわけではなく、表立っては決して言われませんが、大企業の多くは出世に対する人事考課を設定しています。

例えばですが、本社勤務や海外勤務を経験していないと部長にはなれない、などの会社が多いです。

これがいわゆるエリート街道といわれるものです。

周りを見ても中間管理職からさらに上にいった人は、20代後半から30代前半に転勤や出向を経験します。

これが意味するのは、仕事ができる人が出世する、ということです。

話が飛んだように思われるかもしれませんが、社内政治も関係ない若いうちに外に出されるということは、純粋にその人の仕事ぶり、成果が上司の目にとまり、チャンスを与えられたということです。

ドラマの半沢直樹などを見ても分かるように、出世する人は花形の部署に異動し、そこでも結果を出して出世コースにのっていくという感じです。

大企業では仕事はできなくても上に媚びて取り入れば出世するなどと言われることもありますが、それはレアケースです。

大企業で出世するというのはそんなぬるい世界ではありません。周りより仕事ができることは十分条件ではありませんが、必要条件です。

コスト意識が高い


僕のようにメーカー勤めでなくとも、QCDという言葉は聞いたことがあると思います。

品質(Quality)、コスト(Cost)、納期(Delivery)です。

このうちどれが一番大切だと思いますか。

多くの人はQ(品質)だと答えます。

正解です。

メーカーでは品質に優先されるものはありません。リコールなどがあれば会社の信頼を著しく毀損するからです。

ただ、出世する人は、品質以上にコストを重視します。

正確には、コストに見合った品質でなければ意味がないと考えています。

常に開発費に合った売上げを得られるのか、投資は回収できるのか、そういう視線です。

品質の追求に際限はなく、純粋に良いものを作りたいと思う設計者とぶつかることが多いです。

まわりには設計者が言っていることが全うに聞こえるはずです。「品質」をお客様重視と置き換えても良いでしょう。

ドラマの美談などでもこのように扱われることが多いですね。

ただ、課長止まりの人は、何となくの品質重視、お客様重視を唱えている人が多い印象です。

さらに上に行くかどうかの重要な分かれ道として、経営的な視点・センスがあるかないか、があると思います。

社内の嫌われ者なのになぜか出世している人は間違いなくコスト、数字に強い人です。

すごく細かい人、という印象を受ける人が多いでしょう。

周りにも自分にも厳しい


中間管理職をステップとしてさらに上に行く人の多くは、自分にも部下にも厳しい人が多いです。

自分には甘く、まわりだけに厳しい人には人が付いてきませんし、このような人は必ずどこかで間引かれます。

普段はやさしいことで有名な上司に、「この案件、月曜の朝イチまでに報告書まとめといて」と、金曜の定時後に言われたことがあります。

「えっ?」と思いましたが、それが必要と判断すれば一切の躊躇はありません。

最近は働き方改革の影響もあり、このような指示は減りましたが、やさしいだけでは組織を率いることはできません。

判断し、決断する


たまに大企業で出世する人は自分で判断しない、責任を取らないと評されることがあります。

たしかにそういう人がいることを否定はしません。

難しい案件を成功させるより、減点を避ける方が簡単ですからね。

ただこれも課長止まりの人の特徴です。

さらに上に行く人は、ビジネス上の判断、決断を自分で下します。人任せにはしません。

自分の判断の妥当性を経営層に認めさるために、客観的かつ論理的に説明するスキルを持っています。

下からみると社内向けの資料に時間をかけるのは無駄に思えるかもしれませんが、これこそ上層部へのアピールの場ですので、社内プレゼンにこそ一切の手を抜きません

組織としての対応を重んじる

組織としてのカウンターパートを強く意識する人が多いです。

僕が入社間もないころに他部門の課長に仕事の依頼のメールを出して上司にかなり怒られた記憶があります。

またその上司は、何かの会議で発言する若手に対して、

「お前の意見じゃなくて部門としての判断を聞かせてくれ」

と相手にせず、場が凍りついたのに立ち会ったことがあります。

下からみると、なんか偉そうで感じ悪い、と思われるかもしれませんが、これが組織というものです。

部下の給料を上げる


部下の給料を上げるのが上司の一番の仕事だといっても過言ではありません。

大企業の場合、従業員が多いですので、ベースアップを除き、毎年全員の給料を上げることはできません。

今年は誰の給料を上げるのか、という課長級以上の秘密の会議が行われています。

ここで自分の部下の成果を強く主張できる人が出世していくケースが多いです。

上司の成果は部下の成果の集合体ですので、部下のやる気を引き出すには給料を上げることが一番大切だと理解しています。

僕自身、給料が上がった時と据え置きだった時がありますが、給料を上げてくれた上司のためには成果を上げようとモチベーションが上がりますが、そうでない上司には適当に接します。

僕の仕事へのスタンスは、自分が好きな仕事を好きなようにやるだけ、というものでしたが、自分の給料がどのように決まるのかを知ってから、このように考えるようになりました。

社内の細かいルールを守る、守らせる


よくそんな細かい社内ルールまで覚えてるなぁと、なかば呆れ気味に関心する人が多いです。

一見無駄としか思えないような規則もありますが、必ずしもそうとは限りません。

大企業は例えばJISだったりISOといった規格に対応する必要があり、これを社員の実際の行動に落とし込むための社内ルールだったりするのです。

部長以上になっていった人はルールに厳格な人が多かったです。

自己評価が高い


これは自分に自信があるとか、そういった精神論ではありません

大企業は自己評価制度を採用している場合があります。

年初に自分で目標を設定し、1年が終わったらその目標に対する成果を自分で記入するというものです。

例えば「目標達成」、「一部達成」、「未達成」などと自己評価します。これに上司の評価が加わり、人事に送られます。

身の回りで出世しそうな人は必ず、自己評価を一番上にすると言います。

僕はこれが苦手です。もともとの目標が低いんじゃないの?となんくせつけたくなりますが、そういう話ではありません。

大企業では人事から従業員個人の顔は見えません。ましてその人の目標が高かったか低かったかなんて判断つきません。

こういった紙での評価が人事考課として蓄積されていくのです。

人と接するときは自己主張が控えめな人でも、ここでは強く自己主張しています。

僕には恥ずかしくてできませんが、自己評価制度を採用している会社に勤めている方は、自身の成果が最大と見えるような書きっぷりを意識された方がよいでしょう。

これ、結構大事なことですよ。

高い視座と広い視野をもっている


上に行くほどに高い視座と広い視野を求められます。

会社の10年後を見据えて今何をしないといけないかという、バックキャスト的な思想の人が多かったです。

中間管理職で終わっていく人との決定的な違いです。

目先の仕事に追われ、上からの圧力と下からの突き上げに日々疲弊していくだけ、こっちの方が一般的な中間管理職のイメージに近いのではないでしょうか。

課長に求められる能力を、課長になってから考えているような感じの人がこうなる印象です。

話が上手く堂々としている


話が上手く、堂々としている人が多いです。

スティーブ・ジョブスのiphoneのプレゼンなど素晴らしいですよね。

身近なところだと、結婚式のスピーチなどを見ればわかるでしょう。新郎新婦を立てつつ笑いも取れるような人は初めて見る人でも「この人できそう」という印象を与えます。

自分不器用ですから、という誠実な人のよさは身近な人には伝わりますが、出世するにつれ1対多のコミュニケーションが多くなります

本人の本当の性格は伝わりづらくなるため、こういったところでその人の評判が決まっていきます。

これに限らず上に行く人はイメージコントロールが上手ですね。

学歴は関係ある?


これは、会社次第ですね。

銀行に就職した友人に聞いたところ、学閥やら誰々派閥などがとても多いそうです。いやですね。

僕の勤める会社ではそれほど学歴は関係ない印象ですが、僕が2年間いた本社では、

左を見れば東大さん、右の席には九大さん、振り返れば慶應さん、

といった感じであったのは事実です。

学歴が高いから優秀かというと、そうとは限りませんが、周りをみても相関関係は否定できません。

ただこれらの人は学歴ぬきに、純粋に各支店のエース級が本社に送り込まれていた印象です。

学歴と出世の関係性は会社次第、相関関係はたしかにある、という感じです。

これはあまり意識しても仕方ないですね。

中間管理職がゴールになる人の特徴

ここまで中間管理職をステップとしていく人の特徴を僕の経験からお伝えしました。

仕事に真面目とかあまりに一般的な内容は割愛しましたので、もちろんこれが全てではありません。

次に課長止まり、中間管理職がゴールになる人の特徴をお伝えしたいと思います。

ただ、思いの外ここまでが長文になってしまい、ちょっと疲れたのであとはポイント絞って軽くいきます。

やさしい

やさしい人は大企業で出世するのに向いていません。

下からは慕われますが、言い換えれば、甘い、ぬるい、ということです。

僕はこのタイプなので、会社での先はしれています。

仕事が好き

好きこそものの上手なれで、仕事が出来るエースのような人は目先の仕事で成果を上げ続け、課長くらいにはなります。

目の前のビジネスは楽しいですが、いつまでも自分の仕事へのプライドや情熱が捨てきれず担当者目線から抜け出せないタイプが多いです。

でも、僕自身はこのような人の方が尊敬できますし、充実した会社生活だと思います。

ごますりが下手

あなたが出世するかしないかを決めるのは、1つか2つ上のポジションにいる上司です。

これは間違いありません。上司と衝突ばかりする人はそのうち飛ばされます。たくさん見てきました。

特にスピード出世を果たした最年少課長などの肩書きがある人に嫌われると会社での将来はありません。

僕も最近は上司との衝突は避けるようにしていますが、取り入るのは苦手です。

多くの人が言う通り、上に気に入られることはすごく大切です。

同じレベルの人材であれば、ゴルフやお酒お席で人事が決まる、という側面があるのもたしかです。

まとめ

今日は中間管理職を中心に、大企業の出世事情について、実際に10年以上勤務している僕が見てきた人達を通じて感じているところをお伝えしました。

大企業で出世するというのは簡単なことではありません。仕事ができるだけではだめですし、人付き合いが良かったりするだけでも足りません。

これらの要素をバランスよく持っている人なんでしょうね。

大企業ネタについては過去にもいくつか記事にしていますので、興味があれば関連記事や会社関係のカテゴリにも目を通していただければ幸いです。