僕は昔から目が悪く、視力は0.1以下です。コンタクトを使い始めて20年くらいたちます。今までいろんなタイプを試しましたが、僕のおすすめするのは1dayでも2weekでもなく、表題のとおりマンスリータイプです。眼科医でも何でもない僕ですが、このように考える理由をお伝えしたいと思います。
コンタクトの普及率は年々増加していて、いろんなデータがありますが、日本人の30%くらいがコンタクトを装着しているそうです。もっと多い印象ですけどね。
この中でもワンデータイプと2weekタイプが圧倒的なシェアだそうで、一ヶ月交換タイプを使っている人はほとんどいません。
日本眼科医会の調べによる高校生のコンタクト利用状況を引用します。
特に10代はワンデーの使用率が多く、10代後半からは2週間タイプが多いそうですが、近年は年代のよらずワンデータイプの利用者が増加しています。
先日友人がコンタクトデビューしたのですが、僕は絶対に一ヶ月交換のものが良いとすすめていました。
僕がそのように考える理由をお伝えしたいと思います。
目次
1日中付けていても乾燥しない
これがやはり実感として大きく違います。
今でも旅行や出張の際に1dayを使うことはあるのですが、1日の終わりには乾燥して早く外したくてたまらなくなりますし、お酒を飲む日は特にパリパリ感がひどいです。
この付け心地を左右するのは酸素透過率の影響と言われ、一般的に1dayより2week、2weekより1monthのものが酸素透過率が高いとされています。
素材にシリコンハイドロゲルが使われていたり、含水率が何%だったりといった説明がされますが、何がどうだったら良いのか専門家でないので分かりませんが、次のことは分かります。
設計寿命の視点で考える
僕はメーカーに勤めており、物作りをする際には必ず設計寿命というものを決めます。
30日使用可能と謳うのであれば、例えば60日の使用に耐えうる設計をします。
1日使用可能ならば、2日持てばいいという設計となります。
こう考えればコンタクトレンズの専門家でなくとも、マンスリーの方が素材も良いものが使われているはずで、圧倒的にレンズの品質が良い、ということは分かります。
ただ最近はCMで見る生レンズなど、1dayタイプの品質も向上してきていますね。
毎日のケアは必要
1dayタイプは使い捨てができるため、ケアが不要な点が人気の理由ですね。
特に若いうちは1分1秒を惜しんで遊びたいでしょうから、これを理由に1dayを選ぶのは納得します。
1dayの方が清潔と言われますが、この理由には納得できません。ちゃんとケアすれば良いのですから。
2weekと1ヶ月交換タイプは基本夜寝る前に外して洗浄と保存の手間がかかります。
同じ手間がかかるのであれば品質の観点で2weekを選択する理由は無いように思いますが、後述のとおり、2weekは最もランニングコストが安いです。
連続装用可能なソフトコンタクトもある
コンタクトレンズには終日着用のものと連続装用のものがあります。
終日装用は寝る前に外すもの、連続装用は付けっぱなしが可能なものです。
基本的に連続装用が許されているのはハードコンタクトのみですが、最近はソフトコンタクトでも登場しています。僕が使っているアルコンのAIR OPTIX EX AQUAがそうです。
ただし、連続装用は医師の判断が必要となりますし、僕は寝る時は絶対付けていたくないので毎日外しています。
どうしても着脱の手間が嫌という人は眼科医に相談してみるのも良いでしょう。
よっぽど目が丈夫と判断されない限り許可はされない気がしますが。
値段の比較、2weekと1monthが安い
それぞれ代表的なメーカーのもので価格を比較をしてみました。
どこの通販が安いかを調べるのが目的ではないので、AMAZONで調べたざっくりとした金額です。
3ヶ月(90日)、両目にかかる費用として計算しています。
1day | 2week | 1ヶ月 | ||
メーカー | ボシュロム | J&J | メニコン | アルコン |
ブランド | Medalist | アキュビュー | Premio | AIR OPTIX |
レンズ価格 | 6,700円 | 14,000円 | 3,500円 | 4,600円 |
洗浄・保存液 | – | – | 1,000円 | 1,000円 |
保存液はオプティフリーが安かったのでそれで計算しています。
もちろん各社レパートリーはもっとありますのであくまで参考価格です。
調べて気付きましたが、ワンデーアキュビューは結構高いですね。それだけの価値があるのでしょうか。
やはり2weekがケア用品を含めても一番安いですね。
一番人気で販売店の競争が激しく、セールなどの激安商品もあるようです。
一方で、マンスリータイプも2week程ではありませんが1dayに比べて安いです。
トータルで3ヶ月5,500円くらいですので、1年で2万円ちょっとと、昔に比べて大分安くなりましたね。
コンタクト販売店がおすすめしないのは、儲からないから
コンタクトショップでマンスリータイプをおすすめされることは基本ないでしょう。
理由は上の表とおり、儲けが少ないからです。
店側の立場になれば明らかですが、ワンデー買ってくれるならワンデーをおすすめしたいですよね。
メニコン、ボシュロム、ジョンソンアンドジョンソン、シード、アルコンといった代表的なメーカーはどこも十分な実績を持っているため、販売店としては、一番儲かるものをおすすめするでしょう。
何事も、店側が一番儲からないのが、消費者にとって一番コスパが良い選択となるのです。
あとこれは個人的な見解ですが、1ヶ月交換のレンズは品質が良く、実は1ヶ月超えても使えるということに気付かれることを恐れているんじゃないかと思います。
1dayのものを2日使うのは無理ですが、マンスリータイプは30日を超えても数日は使えるでしょう。
僕は面倒くさがりでストックを買い忘れたり、いつから使ってたか忘れたりすることがよくあるのですが、45日くらい使っても特に問題を感じません。
なので、実際のコストは上の表よりかかっていません。
ただ、これはあまりよろしくないので、用法は医師の指示をきちんと守りましょう。
一ヶ月タイプのものはアルコンのAIR OPTIXのみ
僕がここ数年使っているのはアルコン社のエアオプティクスシリーズです。
この記事を書くにあたり他社製品と比較しようと調べてみましたが、アルコン以外はマンスリータイプは販売していませんでした。
有名メーカーでいえば、ボシュロムのメダリストシリーズや、ジョンソンアンドジョンソンのアキュビューシリーズがありますが、1dayと2weekしかありません。
こうなると特定の製品を勧めているようで、それはこの記事を書く時点での本意では無かったのですが、仕方ありません。
購入はネット通販がおすすめ
これはマンスリーに限った話ではありませんが、コンタクトレンズはネット通販で購入することをおすすめします。
言うまでもなく、どこで買っても物は同じですからね。
上の表はアマゾンで調べた金額ですが、アイシティなどの一般の店舗であれば2倍とは言わないまでも、1.5倍くらいの値段がします。
僕自身今日調べるまではそれほど違わんだろうと思い込んで店舗で買っていました。
倍半分くらい違うのですね。今までいくら損してきたことでしょう。
処方箋だけくれる眼科はほとんどありませんので、そこで処方されたものを最低枚数だけ買い、あとはネットで探す方が圧倒的にコスパが良いです。
この記事を書くにあたっていろいろ調べたところ、コンタクト販売店と眼科の権益争いの末の癒着のような感じがあるようです。
処方箋が無ければ売れないようにさせるなど、この業界の商売のやり方が好きではないので今日からはネット通販で買うことにします。そもそも値段がかなり安いですし。
まとめ
これからコンタクトを作ろうとされている方は選択肢としてマンスリータイプも検討してみてはいかがでしょうか。
多少高くてもケアの手間が許容できない人、激しいスポーツなどで紛失の恐れがある人はワンデー、経済性を重視するならば2week、という判断が一般的ですが、僕は最も品質が良く、コストも比較的安いマンスリーが一番コスパが良いんじゃないかと思っています。
ただし、上記のとおり1ヶ月交換タイプはアルコンのエアオプティクスしかないようなので、これが合わない場合は他を選ぶ必要があります。
まぁアレルギー反応を起こすような素材を使っているわけがないので大丈夫だとは思いますが、眼科医の指示には従いましょう。
なお、マンスリーは扱っていないお店も多いですので、処方箋をもらう場合には店舗が扱っているかを確認してからの方がよいでしょう。