僕は現在オーダースーツを6着(平日+雨の日用)持っています。今日はそんな僕がオーダースーツのメリット、デメリットをお伝えするとともに、僕が実際に作ったスーツの比較を交えつつ、1着作ってみようかなと興味を持たれている方にとって参考になると思うポイントなどをお伝えします。
僕は過去にもテーラーの比較やオーダーの流れなどを書きましたが、今日は逆に、今僕が持っているスーツ毎に気に入っている点や、後悔している点などを、お店の特徴などを交えつつ、ポイントを絞ってお伝えしたいと思います。
関連記事です。
・Globalstyle・麻布テーラー・花菱でオーダースーツを作った僕が比較してみる
・オーダースーツを作る際のオーダーの流れと生地選び、オプション選びのポイントなど
なお、僕はコスパ重視の人間ですので、高額なフルオーダーのスーツは作ったことがなく、この記事で取り扱うのは一般的にパターンオーダーと呼ばれるものであることを最初にことわっておきます。
目次
オーダースーツのメリット|吊るしのスーツとの違いとは
まずはオーダースーツの魅力、メリットですが、これはいろんな所に書かれていますので、ここではさらっと説明します。
体型にあって着心地がよい
一番の違いはやはり個人の体型に合わせて作られることによる圧倒的な着心地の良さです。
パターンオーダーであっても肩幅や裾の長さはもちろん、腕の筒の太さや胸回りの太さなどを個人個人ぴったりに合わせてくれます。
僕は昔スポーツをしていたため、吊るしのスーツでは太ももがパツンパツンになって嫌だったのですが、そこだけ太くするなどの調整が可能です。
逆にザ・標準体型という方はブランド系のスーツを買った方がコスパが高いかもしれません。
スタイルが良く見える
採寸に基づくサイジングは体にジャストフィットするため、スタイルを良くみせる効果があります。
例えば痩せている人であれば着丈を適正にし、胴回りを少し引き締めるだけでだいぶ印象が変わります。
裾を絞ってテーパードにしたりすることで足長効果を得ることもできます。
やり過ぎはよくないのですが、スタイリストさんにイメージを伝えれば適切にアドバイスしてくれます。
ウール100%の生地が選べる
既製品のスーツはお手元のスーツのタグを見ていただくとわかるとおり、ウールとポリエステルの混合生地です。
最近はポリエステル混合の生地でもオーダできるようになってきていますが、オーダースーツはウール100%が基本です。
ウール100%の生地は柔らかく着心地が良いです。またイギリスやイタリアなどのインポート生地は艶のある生地も多く、スーツでオシャレを楽しみたい人にはかなりのメリットでしょう。
オーダースーツのデメリット|正直特に無いと思います
次にデメリットです。僕は正直無いと思っています。
若干価格が高い
オーダースーツは高いというイメージがあると思いますし、実際吊るしのスーツよりは高いです。
ただ、最近はパターンオーダーやカスタムオーダーというシステムも出来てきています。フルオーダーだと20万以上するところ、僕の知る限り最安のオーダースーツSADAは2万円くらいから作れます。
既製品の激安スーツには及びませんが、普通のスーツにちょっとプラスくらいの感じまで値段が下がってきています。
納期が長い
納期はどこのお店でも一般的に注文してから一ヶ月かかります。
暑くなってから夏物のスーツを作るのではタイミングが合いません。季節を先取りして作ることをおすすめします。
それでは前置きが長くなりましたが、実際に作ったスーツ毎にみていきます。
CARLO BARBERA(グローバルスタイル)
これは僕の一番お気に入りのスーツで、グローバルスタイルの2着割で作りました。
グローバルスタイルは他ではやっていない2着割が特徴で、その割引率がとても高く、僕が今一番おすすめするテーラーです。
CARLO BARBERAというのは生地のブランド名でイタリア産となります。オーダースーツはこのように生地を自分で選ぶことができるのが特徴です。
写真では上手く伝わらないと思いますが、生地はシルバーに近いグレーで、シャークスキン(鮫肌模様)になっています。
海外インポート系の生地は国産の生地に比較して値段が高いですが、高級感を感じられます。
また、オプションで裏地や裾のシングル・ダブルを決めることができます。
ここは好みの問題なので正解はありませんが、個人的には裏地は生地と同系色で、明るさが逆のものを選ぶと収まりがよいと思います。またどうしても決められない時はグレー系を選ぶのが無難でしょう。
裾はスタッフの人もシングル・ダブルとも半々と言うとおり好みですが、ダブルにする場合は靴にかからない長さにするのが良いでしょう。
当時はCARLO BARBERAというブランド名も知りませんでしたが、完全に生地に一目惚れし購入しました。
2着割で59,000円と、僕の持っているスーツの中で一番高額なのがこれです。
CANONICO(グローバルスタイル)
同じくグローバルスタイルの2着割でCANONICOというイタリア生地で作りました。
これは少し失敗しました。仕上がってみると思ったより色味が派手でした。もはやスカイブルー。
仕事でお客さんに謝りに行く時などは絶対着ていけません。
店内が暖色系の照明の場合、生地の色味が実際より暗く見えます。
明るめの色の生地を選ぶ場合、一度蛍光灯の下に生地を持っていってみるなどして、イメージと合っているか確認した方が良いでしょう。
なお、CANONICOは2着割で44,000円です。
グローバルスタイルで最安のものは24,000円からありますが、これはポリエステル混合の生地となります。
CANONICOは生地色の種類もたくさんあり、インポート生地の中では割安だと思います。
グローバルスタイルの詳細については、良コスパで評判のグローバルスタイルでスーツをオーダーに書いています。
春夏物の国産生地(麻布テーラー)
麻布テーラーでは国産のウール100%生地でスペアパンツも作りました。
春夏物の生地ですので、薄く着心地が非常に良いです。
ウール100%素材はポリエステル混合生地と比較して汗がすぐ乾くので夏場はこれが活躍します。
また、麻布テーラーは縫製が良いのが特徴ですね。
このスーツは麻布テーラーでは3代目となるのですが、過去のものから含め一度も糸がほつれたことがありません。
これが確か37,000円ラインだったと記憶しています(ツーパンツは抜きで)。
なお、国産生地は色も地味目のものが多く、また春夏ものは生地が薄いですので、高級感を感じられるかという意味では上のものよりも劣ります。
もしも高級感を重視するのであれば、オールシーズンの生地、インポート生地を選んだ方が後悔は少ないでしょう。もちろん価格は上がります。
ウール70%生地(花菱)
僕が唯一持っているポリエステル混合生地のスーツです。
花菱はビギナーズ限定の初回割をやっていて、その時一番安いものを選びました。
グローバルスタイルではちょっと攻め過ぎたかなと反省し、こちらでは暗めの無難なものにしました。
どんな場面でも安心して着ていけます。
また、花菱も麻布テーラーと同じく刺繍が細かいなど、縫製が良いイメージです。
他のテーラーと同じく、裏地素材を変えたりボタンを変えるなどの有料オプションがありますが、無料の範疇でも十分選択肢はあります。
花菱については花菱(HANABISHI)で春夏物のオーダースーツを作った感想に詳しく書いています。
中国産ウール100%生地(SADA)
SADAは格安オーダースーツで評判ということで、正直あまり品質に期待できないかと思っていたのですが、実際作ってみるとそんなことはなく、僕はかなりコスパが高いと感じました。
僕が作った時には他のお客さんが皆リピーターぽかったので結構人気がありそうです。
ここでは中国産のウール100%素材でオーダーしました。
海外インポート生地に比べると高級感は劣りますが、やはりウール100%は着心地がいいです。
SADAは初回割を使えば2万円以下(ポリエステル混合生地の場合)と、格安とおりこして激安ですね。
吊るしのスーツと変わらない価格でオーダーできるので、とりあえずお試しで作ってみるのに最適だと思います。
スーツ姿は人の印象を左右しますので、特に新社会人やリクルートスーツにおすすめします。
SADAについての詳細はオーダースーツを格安で作れると評判のSADA|僕が過去作った他のオーダースーツと比較に書いています。
ANGELICO(グローバルスタイル)
最後にまたグローバルスタイルに戻ってきました。
ANGELICOというイタリア産の生地です。少し毛羽立った生地質が気に入っています。
これは秋冬物の生地で作ったのが他と違うところです。スリーピース(ベスト)も作りました。
秋冬物の生地は夏場には暑すぎて絶対に着れません。
ただ、これは生地に厚みがあるということで、価格以上の高級感を感じます。
オーダースーツの生地は春夏物も秋冬物も価格は基本変わりません。
伝わらないと思いますが、Tシャツとコートが同じ値段というイメージです。
オシャレ感を重視する方は秋冬物の生地を試してみるのも良いでしょう。
僕はこのスーツを着て外を歩くと若い女性に声をかけられるようになりました。ウソじゃないですよ。
先日、何かの商談でお客さんのいるビッグサイトに行く途中、駅から目的地まで2人も声をかけられました。
一瞬でもモテたのかと思った自分が恥ずかしい。
でも、金持ってそうに見えたのかもしれません。そんな持ってませんけどね!
オーダースーツ着たらモテるなんてわけありませんが、身だしなみよく見えるのは間違いありません。
逆に新入社員やリクルートスーツでこんなの着ていったら間違いなく引かれます。
こういうスーツは30代からですね。20代にはおすすめしません。
このANGELICOですが、友人と2着割を使い、37,000円でした(スリーピース抜きで)。
まとめ
今日は僕が持っているスーツを作った感想や失敗した経験などを通じて、これからオーダースーツを作ってみようかなと考えられている方の参考になりそうなことをお伝えしました。
最大の特徴である体型に合ったサイズ感、着心地は既製品の吊るしのものと大きな違いを感じられます。
また、生地の選択が値段とともに満足度を決めるといっても過言ではありませんので、そのあたりを中心にまとめました。
スーツに求めるものは着心地だったりオシャレだったりと、人それぞれ違うと思いますので、目的や意図にあったオーダーをしていただく参考になれば幸いです。