ゲーム関連銘柄筆頭のカプコン(9697)の業績確認と今後の株価を予想

モンハンやバイオハザードなど多数のヒット作を有するカプコン(9697)はゲーム関連銘柄として有名です。今日は同社の決算内容および今後の業績について分析し、気になる株価の行方を予想してみたいと思います。

この記事を書いている10月現在、第2四半期を数週間後に控えている時期となります。

今日いろいろと調べてみて、すでに割高感が指摘されている同社の株ですが、僕は買いたい衝動にかられています。

カプコンの事業概要

カプコンの事業ポートフォリオをマネックスの企業分析より引用します。

デジタルコンテンツはゲームの販売による売上げで、これが約8割を占めています。

この他にアミューズメント施設を運営したり、アミューズメント機器の販売をしています。アミューズメント機器とはパチスロ機のことです。

アミューズメント施設と機器は利益率も低く、国内市場の伸びも期待できないと考えていますので、横ばいの業績でOKと思います。これらは同社業績の支配要因でないですし、話が発散しますので本記事では細部触れずに進めていきます。

端的にはゲームの売れ行きのみが業績や経営を左右する、投資家からみるとこれぞまさにというゲーム関連株です。

収益源はデジタルコンテンツ(=ゲーム販売)

カプコンは多数のヒット商品を有しています。

代表的なものとしてモンハンシリーズやバイオハザードシリーズなどが有名です。

主要4タイトルに依存、だがそれが強い

同社のIR資料より、ソフトの累計販売本数を調べました。

シリーズタイトル 累計販売本数
バイオハザード 8,400万本
モンスターハンター 4,900万本
ストリートファイター 4,100万本
ロックマン 3,200万本
その他合計 約8,500万本

「モンハン」「バイオハザード」「ストリートファイター」「ロックマン」が同社の主力です。この4本柱が同社を支えているといっても過言ではないでしょう。

その他でまとめたソフトは正直今も売れているとは思えないものが多いですね。

・詳しく知りたい人はこちら(カプコンIR資料へのリンク)をご覧ください。

そしてこの4本は新作を出すたびにほぼヒットしており、この2018年は特にモンハンワールドが世界的に大ヒットし、1,000万本を販売しています(10月現在)。

後述しますが、これはかなり今年度の業績にインパクトがあるはずで、今後業績の上方修正も期待できると見ています。

10月5日にはハリウッドで実写映画化も決まったそうです。カプコンがモンハン株と言われるのも頷けます。

バイオハザードシリーズは1996年のPS版発売から実に20年、知らない人はいません。

ストリートファイターの売り上げには僕も驚いています。

僕が子供のころにバーチャファイターや鉄拳といったポリゴンの3D格闘ゲームにかなり押されていた印象がありますが、現在は「eスポーツ」が海外を中心に盛り上がっていて、youtubeでアメリカのeスポーツ大会などを見ると会場はすごい熱気です。

eスポーツ市場は急速に拡大しており、カプコンはこのeスポーツに力を入れています。「ロックマン」も国内より海外人気が高いです。

出典:eスポーツ産業に関する調査研究報告書

ちなみに、僕ら世代が子供のころに夢中になった魔界村シリーズなんてモンハンの1/10も売り上げてません。

これは逆に海外を含め市場が急速に伸びている証拠でもあります。

カプコンの業績

カプコンの事業構造がゲームソフト中心ということが改めて分かったところで、次は業績を確認していきます。

財務諸表は割愛します。同社の貸借対照表を確認しましたが、固定資産を純資産で十分まかなえている同社の体質は健全です。

ゲームの開発には製造業のように大きな工場を持たなくて済むため大きな設備投資が少なくすみます。

売上げ、営業利益の推移

カプコンの過去10年の売上高と営業利益の推移をマネックスより引用します。

売上げは2014年をピークに一旦落ち込み現在は回復傾向ですが、安定成長とは見えません。

一方で営業利益は近年上がってきています

おそらくソフト販売におけるDL(ダウンロード)比率が上がっているのが要因ではないかと考えます。

同社IR資料によると全販売本数におけるDL比率は現在60%を越えているそうです。

DLの場合、製造、輸送コスト不要ですので段違いに利益率が良いことが想像に難くありません。ネット環境はますます充実していますので、これは同社にとって追い風なのは間違いありません。

決算の確認と通期業績への予測

同社のIR資料をもとに昨年度の実績と今年度の業績見込み、直近の四半期決算を整理してみました。

四半期決算の増減率は前年度の同時期との比較を示しています。

前期実績
今期
会社見込み 1/4Q実績
売上高(百万) 94,515 96,000 17,204
(同 前期比) 8.43% 1.57% 46.50%
経常利益(百万) 15,254 16,500 5,492
(同 前期比) 21.17% 8.17% 610.0%
純利益(百万) 10,937 12,000 3,903
(同 前期比) 23.18% 9.72% 750.0%
1株当たり純利益 99.89 109.6 35.7
PER 28.47倍 25.61倍
ROE 13.40%
自己資本比率 68.00%

現在の株価に割安さはない

僕は銘柄選定の際に割安性を重視します。これを示す指標としてPER(赤色のところ)があり、同社の見込みでは25倍程度です。

これは日本企業の平均値よりも高く、割安株ではないということを意味しています。

業績の上振れ期待が大きい

同社は前回の中間決算で通年の業績予想を据え置きました

第一四半期時点で売上高、経常利益、純利益とも前年度を大きく上回っているのにです。

ゲームはクリスマスなどの年末に大きく売り上げを伸ばすため、年の後半に売上げ、利益ともに伸びてくるのですが、同社は第一四半期の時点で通期予想に対し目標利益の約1/3を達成しています。

もし仮にこのペースで行けば利益は前年の倍くらいいってもおかしくありませんので、今後の上方修正に期待が持てます。

ただし、この好調さはほぼモンハンワールドが支えているといっても過言ではなく、これから販売本数が停滞するということになればどうなるか分かりません。まさにゲーム関連銘柄ですね。

配当利回りは1%程度とあまり期待できない

2019年の配当予想は30円ということで、株価3,000円弱なので1%前後となります。株主還元に積極的とは言えませんね。

そもそもゲーム株は株価の値動きが激しいですのであまり配当金狙いの投資はおすすめできません。

ただし同社は配当性向30%を基本方針としているとのことですので、利益が上ぶれすれば増配も期待できます。

カプコンの今後の株価を予想

いろいろ調べてみてカプコンの株価の行方を予想するのに僕なりにポイントだと思ったところをまとめます。

モンハンワールドの爆発的ヒット

上でも書いたとおりモンスターハンターワールドが爆発的にヒットしています。

8月時点で1,000万本販売しているとの情報ですが、これの売上げへの影響を考えてみます。

1本5,000円だとして、1,000万本で、これだけで500億円の売上げです。仮に半分がメーカーに落ちてくるとしてモンハンワールドだけで250億の売上げとなります。

モンハンの売上げがこのまま好調をキープし利益を伸ばし続ければ、今は割安ではないPERも是正されるでしょう。

PERは株価÷EPS(1株あたり利益)で算出され、EPSは純利益÷発行済み株式で計算されるため、例えば純利益が倍になればPERは半分になるということです。

ハリウッドとのタイアップによる宣伝効果にも期待ですね。

売上げに対する高い海外比率

僕が決算資料で注目したのは同社の売上げの海外比率です。

売上げの実に85%が海外の売上げです。

カプコンは既にグローバル企業とみることができ、もうゲームは日本人のものではありません。

開発者も日本人よりも海外で売れるにはどうしたらいいのか考えていると思います。僕ならそう考えます。

ゲーム機(ハードウェア)の販売台数拡大

ゲームソフトはハードウェアがあってのものです。ハードウェアの販売台数を調べてみました。

ハード 販売台数(2018/8時点)
PS4 約8,000万台
3DS 約7,000万台
Switch 約2,000万台
wii 約1億台

2018年8月時点ですが、playstation4は8,000万台、3DSが7,000万台、switchが2,000万台、wiiが1億台ということです。

もちろん販売台数はswitchが一番伸びています。

調べてみて改めて思いましたが日本のゲーム業界はすごいですね。日本人がこんなにハードウェアをもってる訳ないので、やはり海外市場の拡大が顕著といえるでしょう。

話が逸れますが、このハードウェアの状況の中、僕も気になるモンハンの次回作はどこにでるのでしょう。

playstation4という意見も多いかと思いますが、僕は多分switchと3DSだと思います。

モンハンワールドは海外の反応をフィードバックしてplaystationを主軸にしていくんじゃないかと想像します。wiiで体感型とかも出て欲しいです。

スマホアプリの強化に期待

カプコンに期待したいのはスマホアプリです。僕が知らないだけかも知れませんが、こちらはあまりヒットしているイメージがありません。

ゲーム系のスマホアプリといえばモンストのミクシィ(2121)やパズドラのガンホー(3765)コロプラ(3668)Klab(3656)など、新興企業が頑張っているイメージがあります。

売上げはカプコンに比するものではありませんが、株という意味ではこちらの方が値動きも大きく面白いかもしれません。

僕はこれら中小型株には怖くて手が出せません。

カプコンの株価推移

最後にカプコンの株価推移を見ていきたいと思います。

直近3ヶ月

好調な第一四半期決算後後に株価が一度急落しています。モンハンワールドの好調さはすでに折り込み済まれているということでしょうか。最近は上昇傾向です。

過去5年

一方で過去5年で見ると株価は2016年の底くらいから3倍になっています。

こう見ると十分上がってしまっているようにも思えます。

まとめ

今日はゲーム関連銘柄の筆頭の1つであるカプコンについて業績や株価などを調べてみました。

調べてみて一番感じたのはカプコンはグローバル企業であるということ、eスポーツはじめ海外の市場が急速に成長しているということです。

たしかに今の株価に割安性はありませんが、海外市場も伸びており僕はまだ上がる可能性を秘めていると感じましたので、10月末の第二四半期決算前に仕込もうかなと考えています。

ただ、同社の事業構造から業績の良し悪しはヒット作が出るか出ないか、本当にそれのみにかかっているため、新作がこけると株価が急落するなど、今後も荒い値動きをするだろうと思われます。

くれぐれも投資は自己責任でお願いします。