太陽光発電の曇りや雨の日の発電量をはどのくらい?|晴天時の発電量と比較してみた

 太陽光発電の導入や投資を検討されている方にとっての懸念の1つが、雨が降ったり曇りの日の発電量がどれくらいになるかということでじゃないかと思います。今日は僕の保有する太陽光発電の実際の取得データを用いて晴天時と雨、曇りの日の発電量の比較結果をお伝えします。

 僕が保有する太陽光発電所は野立てのもので遠隔監視システムが付いています。

 この遠隔監視システムでインターネット経由リアルタイムに発電量をモニタすることができます。

 今日は僕の発電所のデータを使って、雨の日や曇りの日の発電量が晴天時と比較してどの程度になるのかをお伝えするとともに、住宅用投資用とわず太陽光発電の発電量シミュレーションで見るべきポイントについて書きたいと思います。

晴天時の発電量

 さっそくですが、まずは基準となる晴天時の発電量です。僕の太陽光発電所は千葉県にあるのですが、9月のとある日のデータです。この日関東地方は雲ひとつない快晴でした。

 上のとおりきれいな発電グラフを描いています。

 1日の発電量は上のグラフの積分となるのですが、この日の発電量は342kWhでした。この発電所の1日の売電額はこれにFIT単価をかければ算出できます。

 これでは分からないと思いますので、システム容量1kWあたりに換算します。僕のシステムは70kWの設備なので、単純にこれを70で割れば良いです。すると、

 1kWあたり、4.9kWhの発電量となります。これが晴れの日の太陽光パネルの実力です。

 例えば住宅用にシステム容量4kWの太陽光発電設備をお持ちだとすると、約20kWhの発電量なので仮にFIT単価18円であれば360円の売電額となります(家庭で使わず全て売電したとして)。

 晴れの日が続けば住宅用でも1か月の売電が1万円を越えます。

 ただ、そんなおいしい話はありません。次に曇り、雨の日の発電量を見ていきます。

曇りの日の発電量

 次のデータは1日中曇りの日のものです。

 晴れの日のデータに比べて少しガタガタしてるな、くらいに思われるかもしれませんが、実際は目盛りの高さが全然違います。

 この日1日の1kWあたりの発電量を計算すると、1.6kWhでした。

 晴天時に比較して実に1/3まで発電量は下がります。

 この日は曇りといってもそれほど空は暗くなかったので、まぁまぁ発電するかなと思っていましたが結構影響が大きいです。

 参考までに晴れ時々曇りの日のデータです。下図のとおりおそらく昼頃に雲が通過しただけと思いますが、その間の発電量がすごく落ちています。

雨の日の発電量

 この日は台風が近づいていたこともあって、がっつり1日中雨が降っていました。

 この日の発電量は1kWあたり0.6kWhです。

 晴天時と比較すると実に10%ちょっとまで発電量は落ち込んでいます。

 特に日本海側は1週間くらい雨が降り続くなんてこともありますので、設置を検討されている方はよくよくシミュレーションを確認されることをお勧めします。

太陽光発電の天気と発電量の比較まとめ

 太陽光パネルの発電量と天気の関係をまとめるとだいたい以下のようになることが分かりました。

 この数字は9月のサンプルですが、天候と発電量の比較としては季節問わず概ねこのような関係となるでしょう。

1kWあたり発電量 概算比率
晴天時 4.9kWh 100%
曇りの日 1.6kWh 30%
雨の日 0.6kWh 10%

 

 曇り、雨の日の発電量がこんなに下がるものだとは思っていなかったので結構驚きです。

 このことから気付きのひとつとして、よく雨や曇りに強い太陽光パネルというのを目にしますが、これはそんなに大差がないだろうということです。

 そもそも雨や曇りの日には上のとおり1日の発電量が10%〜30%まで激減するので、例えば雨の日の発電量が10%良いパネルというのがあったとして、発電量の差としてはベースが10%まで落ちてからの10%の差なので、発電量に直すと1%くらいの差しかないということです。
 計算は厳密ではありませんが、ここは太陽光パネルを選ぶ際の重視ポイントとはならないでしょう。

太陽光発電の見積もりのチェックポイント

 住宅用にしても投資用にしても太陽光発電はそれなりに高価な買い物です。ここからは太陽光発電の導入を検討されている方に最低限確認しておいた方がよい発電シミュレーションのチェックポイントをお伝えしたいと思います。

 多くの方が業者見積もりを取られていると思いますが、そこには発電シミュレーションがついているはずです。

 万が一、発電シミュレーションを提示しないような業者であれば、即刻断るべきです。

 このシミュレーションが妥当であるかどうかを自身でチェックしてみたいという方は以下を参考にして下さい。

その地域の月ごとの日射量データに基づいて計算されているか

 太陽光パネルの発電量をシミュレーションするのに大切なのは日照時間ではなく、日射量です。

 なぜなら、日射量を算出しているのが太陽光パネルそのものだからです。

 日照時間は大切な要素ではありますが、シミュレーションの計算に日照時間を使用する業者は間違いなく悪徳業者だと見て間違いありません。悪徳業者でなければ無知な業者です。いずれにせよ話を聞くに値しません。

 日々の日射量は上のとおり天候で大きく変化しますので、シミュレーションには平均値を使うことになります。

 日射量の平均値はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が開示しており、誰でも無料で使用できます。地域の指定だけでなく、設置角度や方位なども計算できるすぐれものです。
・NEDOの日射量データベースへのリンク

 自分で調べるのが面倒な方は、業者に次のように聞いてみてください。

 「月平均日射量は何を根拠に計算してますか?地域や設置角度、方位も考慮してますか?」

 この回答が日射量ではなく日照時間によるものであったり、根拠があやふやであれば断りましょう。
 逆にNEDO使ってます、と即答するようであれば合格です。とはいえ簡単に調べれますので一応自分でも確認することをおすすめします。

損失係数は考慮されているか

 太陽光パネルの発電量がそのままシステムの発電量となる訳ではありません。

 実際にはパワコンによる変換損失やケーブルによるロスなどがあります。

 80%前後でみるのが一般的です。

発電量の計算があっているか

 発電シミュレーションに大切な要素として上のとおり日射量と損失係数をお伝えしました。
 ここまでくれば発電量の計算は簡単です。
 
 月平均の発電量 = システム容量 × 月平均日射量 × 損失係数 × 日数

 となっていれば正解です。

 これがしっかりと12ヶ月分示されていればシミュレーションは間違ってはいないでしょう。

 ちなみに太陽光発電は春から夏がピークで、11月、12月くらいが底になり、底ではピークの60%程度の発電量となります。シミュレーションの形がこのようになっているかも念のため確認しましょう。

 また、8,9月は台風の影響が大きく、年ごとでもかなり発電量にぶれが生じそうです。こればかりはどうしようもありません。


まとめ

 今日は太陽光パネルの発電量が天候によってどのくらい変わるのかのデータと、これから太陽光の導入を検討されている方に最低限チェックしてほしいシミュレーションのポイントをお伝えしました。

 曇り、雨の日の発電量はかなり劣化することが分かりましたが、導入を検討されている方は平均日射量からシミュレーションが計算されているかどうかをしっかり確認してみてください。

以下、関連記事です。
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