僕は太陽光投資を始めます。購入するのは低圧の野立て太陽光発電です。太陽光発電投資が盛り上がったのはもう数年前のことで、2018年から始めるのは遅すぎると思われている節があります。さらに太陽光発電関連事業者の倒産件数は上昇の一途を辿り、危険な投資というイメージも付き始めています。
太陽光バブルははじけたなどと言われる中、今日は僕が太陽光投資を始めるに至った考えなどを書きたいと思います。
・太陽光投資の特徴について書いた関連記事です。
目次
たとえ話
唐突ですが、ここに何の変哲もない一枚のコインがあります。
表が出れば千円貰えます。裏が出れば5百円払わなければなりません。このコインを振るのに100円かかります。
もしこのような条件のギャンブルがあれば、おそらく皆さんやるでしょう。このギャンブルの期待値はプラス150円です。
しかしもしこれが、表が出れば1億円貰えるが裏が出れば5千万円払わなければならない、こういうギャンブルだとしたらどうでしょうか。ほとんどの人はやらないと思います。もちろん期待値は明らかにプラスです。
仮にコインの表がでる確率が80%だとしても、多くの人はこのコインを振らないでしょう。99%ならどうでしょう。
千円コインを10万回振る権利があれば欲しいと思います。これは誰もが確率は収束していくことをしっていますし、1回あたりのリスクが小さいためです。
このように考えていくと、多くの人にとってはコインの表裏の確率の問題ではなく、裏が出た時の損失を自分が許容できるかどうかということが投資の判断の基準になっているように思います。
さらに確率は結果に対して意味をもたないうえに、投資においてはコインのように確率が予め分かっていることはありません。
太陽光投資や不動産投資は、自身の信用や手持ちの資産を担保にレバレッジをかける投資であるため、裏が出た場合のリスクが大きく、多くの人に敬遠されるのだと思います。
確率は結果に対し意味がないと思われるかもしれませんが、投資においてはこの確率を考えることが大事だと思っていて、自分の中で納得し、プラスの期待値を得られると考えた投資であれば、僕はそのコインを振ります。
太陽光投資の特徴は
太陽光投資(野立て低圧相当)を上のコインで例えると、
表が出れば1千万円貰えます。裏が出れば2千万円支払わなければならない。このコインを振るのに2百万かかります。
すごい荒っぽいですが、こういう投資です。
僕はこのコインの表がでる確率が67%以上でないと振りません。
そろそろコインの例えをやめますね。
そんな僕は太陽光投資で少なくとも損をしない確率は90%を越えると考えています。(僕は88%の確変を単発で終わらせるプロですが!)
レバレッジをかける投資といっても、FXのような丁半博打をやるようなことは僕にはできません。
また不動産投資は上級者向けで、僕には自分の納得する勝率を計算できなかったので、手を出しません。そんなチキンな僕が太陽光投資をはじめます。
2018年はもう手遅れか?
結論から言うと僕は2018年はギリギリセーフと思っています。そう思わせるのはやはりFIT制度による電力の固定価格買い取りです。ただし、来年以降は微妙だなと思います。
FITによる売電価格とシステム単価の推移
FIT制度による売電価格の推移は以下のとおりです。この5年で半分以下になっています。
2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | |
売電単価 | 40円 | 36円 | 32円 | 27円 | 24円 | 21円 | 18円 |
一方でシステム価格の推移です。経産省のデータからの引用ですが、こちらもかなり下がってきています。
売電単価も下がっていますがシステム単価も同様に下がっており、ご存知のとおり売電価格が20年間保証されている今ならばまだ投資価値があると考えています(なお、家庭用のものは10年です)。
ただし、売電単価はこれからも下がり続ける一方で、システム価格は下げ止まるとみています。
18円単価でも多くの業者は利回り10%のキープを謳うと思いますが、これ以上下がるとトータルでみた利益(利回りとは違いますよ)に対して借金の大きさが僕の許容値を越えそうです。
感覚的ですみませんが、このように考えています。
太陽光発電を始める上で一番大切なこと
まだ売電もはじまっていない僕が言っても説得力がないかもしれませんが、一番大事なのは業者選びだと思っています。目先の利回り何%というところではありません。
太陽光関連事業者の倒産件数が過去最大
まずはじめにですが、倒産しているのは太陽光関連事業者であって、太陽光発電投資家ではありません。
FIT制度により太陽光発電販売業者やそれに付随する会社が乱立しました。太陽光発電のノウハウも持たず安易に始めたこれらの業者が、FIT制度の改定も一因に販売が不調になったり設備投資を回収できなくなったりで、淘汰されつつあります。
下図の東京商工リサーチの調査のとおり、倒産件数は右肩上がりで、2017年は過去最大となっています。この傾向はこれからもしばらく続くでしょう。
こうなってくると、僕ら投資する側が一番気にしないといけないのは、これから倒産するような会社から物件を買わないこと、となります。
一番最悪なのは、お金を振り込んで工事が完了する前に倒産されるケースです。このような話は不動産投資などでもたまに耳にします。
僕の思う信頼できる業者の見方
僕は太陽光発電を考えてから数社と面会しました。納得行く対応が得られずもう止めようかと思ったことも何度もあります。
僕の思う業者を見分けるポイントをいくつかお伝えしたいと思います。
・20年間トータルの利回り計算を提示する会社
損益計算書とキャッシュフロー計算書を提示する会社が望ましいです。
太陽光発電には売電による利益に対する所得税や償却資産税、税理士費用といった費用がかかります。
税金まで含めて計算してくれる会社はほとんどないと思いますが、売電シミュレーションだけ提示する会社には要注意です。
・大手信販ローンと提携している会社
JACCS、アプラスといった大手信販会社と提携している会社は比較安心です。
信販会社も倒産危険のある会社とは提携しません。
まとめ
今日は僕が太陽光投資を始めるにあたって考えたことなどをお伝えしました。
どう考えても税制優遇処置などが充実していた数年前に始めた方がよかったと思います。
土地を仕込み、法人化し、(今はない)設備投資の一括償却などの制度を活用すれば太陽光発電だけでセミリタイヤというのも夢ではないという一部の太陽光投資家の方々の主張にもうなずけます。
今から始める僕らがこのような夢を見るのは無理だと思いますが、まだ今なら、値動きの荒い日本の株式市場よりよっぽど安定した投資先であると考たため、太陽光投資に踏み切りました。
ちなみにこれからも日本株投資は続けます。