前回までに僕の日本株と投資信託の2017年の成績をまとめました。今日は米国株・ETFの成績について振り返ってみたいと思います。すでに多くの方が言われているとおり、米国株・ETFが最も信頼できる投資先だと感じはじめています。
好調な米国の経済指標と連動してN.Yダウに代表される米国株価指数は2017年の間ずっと順調に上がり続けていました。昨年は米国株投資をされている方で損をしたという方の方が少ないと思います。投資初心者の僕でもプラスで終えることができました。
目次
2017年の成績|総括
僕が米国株を購入したのはトランプラリーがひと段落した2016年末から2017年初頭にかけてです。株価は上がれば下がるものですから、明らかに買い時としてはどうかなと思われるタイミングでしたが、長期保有を決め込んで米国株投資を始めました。
投資を始めたのがちょうど1年くらい前なので、以下の損益等はまさに2017年の株価状況をそのまま写しています。
投資損益
先日マネックスの口座を確認したところ、評価損益がちょうどプラス1万ドルになっていました。原資は6万ドルです。この1年で日本円にして約100万円、20%弱の含み益が出たことになります。ちなみに購入時にドル転した際の為替は平均すると113円でした。
ざっくりですが原資6万ドルのうち2万ドルをETF、4万ドルを個別株の購入に充てました。皆さん言われるとおりETFが素晴らしいとは思うのですが、どうしても根がギャンブル好きなため、個別銘柄を買いたい衝動を抑えられませんでした。
以下がマネックス証券の口座状況です。上が特定口座、下がNISA口座分です。マネックスはトレードステーションというソフトで口座管理できるのですが、かなり使い安く便利です。
幸いなことにほとんどがプラスの状況です。この1年の保有銘柄の株価推移を眺めていて特に思ったところについて以下に書きたいと思います。
ETFの損益|VTIとVOOとVYM、結局どれが一番良かったか
米国の優良なETFの代表としてVTI/VOO/VYMのどれがいいかについてよく議論されていますが、僕の結論としては、どれも同じくらい優秀、です。去年1年通じ、ずっとジリジリと上がり続けていたという印象です。
僕も3つとも購入しており、下の結果です。
VYMが少しリターンが低いですが、VYMは高配当株中心の構成のため、VOO/VTIより1%くらい配当金が多く、配当含めて見ると大差なしと言えます。もし値上がりまでもVOO/VTIより優れているならば、VYMが一番良いETFという結論になるのですが、その辺はうまくできてるなぁと思いました。配当金重視ならばVYM、キャピタルゲイン狙いならばVOO/VTIという感じでしょうか。
いずれも信託手数料は0.1%を切っており、米国経済状況を確実に反映してくれますので、安心して購入できるETFと言えると思います。
個別株で思い出深い銘柄
個別株については、かなり節操ない感じで買っていますが、その中でも特に印象深い銘柄についてご紹介します。
ロイヤルダッチ・シェル(RDS.B)
これは以前も書きましたが、世界大手の石油会社です。シェルというところで想像つくとおり、日本でも馴染みのある昭和シェルの元親会社です。現在は出光興産に昭和シェルの株式を売却し、ニュースのとおり経営統合するやしないやでもめています。
この銘柄を購入した時は原油価格が底を打った感じがし、原油安に苦しんでいる同社も回復に向かうのではとの思惑で購入しました。実際2017年後半に原油価格が上がるに連れて株価も回復に向かっており、下図のとおり、25%くらい値上がりしていますがこれは2017年9月以降の値動きです。高配当も魅力で、追加購入したい衝動に駆られています。
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僕が買った米国株|RDS.B
ボーイング(BO)
言わずと知れた世界最大手の航空機メーカです。JALやANAの機体もほぼ全てボーイング製です。この銘柄を購入したきっかけは、世界最大手の航空機メーカであると同時に、世界最大手級の米国軍事産業銘柄だからです。世間を騒がしているオスプレイもボーイング製です。
昨年は北朝鮮のミサイル発射実験など、国際情勢的にかなり緊迫した状況がありました。北朝鮮がミサイル打っては日本の株価がだだ下がるということが繰り返されていました。
こういう状況にあって軍需産業銘柄は強い値動きをしました。ボーイングに関しては下図のとおり、2017年だけで株価が実に倍ちかくなっています。同じく軍需産業銘柄としてロッキード・マーティンとレイセオンを保有していましたが、これらも大きく値上がりしています。
米国は軍事大国であり、予算も増加の一途です。日本にもイージスアショアやF-35を始めとしたFMS(Foreign Military Sales)の導入が進んでおり、これが良いか悪いかは別の問題として、米国の軍事関連企業は売上げの安定した伸びに期待できます。しかも軍需事業は強い専門性がありますので、ベンチャー企業等の参入には障壁が高いです。
軍需産業銘柄は電気・ガス・水道のようなインフラ産業に近い安定性が期待でき魅力的ですが、少し値上がりしすぎて現在はかなり割高な水準となっており、今から買い足すことは止めた方がよいかなという気がしています。
ちなみに日本は軍需産業に特化した会社はほとんどありません。実は大手のメーカの1部門が日本の防衛省を相手に商売をしているという状況です。一部軍需銘柄として株式市場を賑わしているメーカがありますが、そのほとんどは市場のマネーゲームの対象となっています。
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altaba(AABA:元 米Yahoo!)
これはもともとは米Yahoo!を購入したものですが、インターネット事業等を売却したことによりAltaba(AABA)へ社名変更したものです。もともとYHOOというティッカーだったものがある日突然AABAになって、何コレ?と思いました。
AABAは中国のアリババグループの株式を35%持っているということで、間接的にアリババへの投資となっています。大した額を持っていませんが、これもこの1年で大きく値上がりしています。
当時軽い気持ちでYahooでも買っとこと思ったものが、調べてみると中国に投資しているというなんとも不思議な気持ちになりましたが、これをきっかけに中国経済についても視野を向けて、中国株の購入なんかも考えてみようかなと思っています。
まとめ
米国経済が堅調であるというニュースはよく目にしましたが、まさか2017年一度も大きな下落なしとは思いませんでした。このペースが続くとは思えませんが、長い目でみれば「今」より高くなる可能性が高いことは歴史が証明しています。
日本株は面白いので今後も続けたいですが、やはり安定した投資であれば米国だなとつくづく感じた1年でした。