2017年の投資成績|投資信託

 前回は2017年の日本株への投資成績について書きましたが、今日は投資信託の成績について書きたいと思います。


 
 僕は投資信託を資産運用の主軸とは置いておらず、自分の個別株投資との成績比較及び自分のあまり知らない投資(債券とかREIT)のリターンが株式と比べてどの程度なのかを学ぶことを目的に比較的少額を購入し放置するという運用をしています。

 さっそくですが、僕が購入している投資信託の成績です。

 これらはほとんど僕が投資を始めた2016年末ころに購入したものですので、この1年ちょっとのリターンがそのまま評価損益の欄に相当するものと思って頂ければよいです。全体としてはざっくり150万が200万になっている感じですが、以下個別に見ていきたいと思います。

ひふみプラス(日本株式市場)

 これはレオスキャピタルグループが運用する投資信託で、今後成長が期待できる日本の中小型株を中心に投資している商品です。テレビや雑誌にも再三取り上げられ、かなり前から有名な投資信託でしたが、上のとおり昨年も見事なパフォーマンスです。結論から言うと日本株への投資はこれだけでよいと思います。
 この投資信託は、僕の個別株投資とのリターン比較のために購入したのですが、僕の昨年の投資リターンが20%程度で、ほぼ日経平均の値上がりと同程度なのに対し、一昨年末のトランプラリー分を差し引いても30%程度の高いリターンを叩き出しています。

 日本株式市場のリターン比較として日経平均連動型の投資信託も同額保有していましたが、リターンにどんどん差がつき始めたため、そちらは売却してひふみプラスに集約しました。同じ日本株式市場に投資している商品ですので、2つ持つことによるリスク分散の意味はないため、よりよい方に集約するか、リスク分散するなら他の市場(先進国株式とか)に投資した方がよいと考えたからです。

 ひふみプラスの信託報酬は1%弱と、最近登場してきているeMaxsisシリーズなどに比べると手数料が割高ですが、それを差し引いてもリターンメリットが大きい、日本には非常に珍しく価値の高いアクティブファンドだと思います。

 ただし、昨年は日本株式市場全体が上昇傾向だったのでこれだけのパフォーマンスが得られましたが、いかにひふみプラスと言えど日経平均全体がだだ下がりの相場では苦しいですので、日本株式市場全体、言い換えれば日本経済の先行きを考えた上で資産配分を考える必要があると思います。モーニングスター先生の推奨するポートフォリオでは日本の株式市場への資産配分は全体の10%程度に留めるべきとでてきます。

エマージング・ソブリン・オープン

 これは三菱UFJ国際投信が運用する新興国(エマージング・カントリー)の債券に対する投資商品です。新興国というリターン(リスク)の大きさと債券の保守性が組み合わさるとどうなるのかと思いましたが、結果非常に安定した値動きで、昨年は10%ちょっとのリターンでした。
 基本的に債券は株式と逆の動きをする特性を持つとされているので、昨年のように世界的な株価の上昇局面では下がったりするのかなと思いましたが、そういう値動きではないようです。
 去年は世界中で経済が拡大した年ということで、こういう局面では株式と債券両方とも上がるのでしょうか。この辺の関係性はまだよく分かりませんが、過去の値動きを見る限り、株式相場と同じ傾向に動くが、株式相場よりも緩やかに反応するというのが債券のイメージです。
 日本国債の金利はほぼ0%という状況にありますので、海外の債券の方が利回りが良いです。ただしこれはデフォルトのリスク等があるため金利を高く設定されているためです。

 なお、海外の債券を投資対象とした投資信託を購入する際は信託報酬を特に気をつけた方がよいと思います。僕の持っている投資信託は1年で1.7%で、今だったら絶対に買わない商品です。新興国への投資商品は株式債券問わず信託報酬を高く設定しているものが多いです。今であれば0.3%を切るものも出てきていますので、お手持ちの投資信託の信託報酬がもし1%を超えるようなものであれば見直しされることをおすすめします。特に債券は年リターン数%がいいところなので、それに対する0.3%か1.7%かは、決して無視できる差ではありません。

eMaxis 新興国株式インデックス

 これも三菱UFJ国際投信が運用するものですが、名称のとおり新興国の株式市場の平均に追従することを目的とした投資商品です。先の債券のリターンが10%に対しこちらは30%弱のリターンが出ています。
 新興国はこれから人口が増加していく国が多く、成長が期待できるのですが、なんとかショックに弱く、2015年のチャイナショックでは先進国関連商品に比べ大きく値崩れしています。その後2016年に入るまでずっと下がり続けたかと思うと、そこから1年間上がりっ放しという状況は、日本株式市場を彷彿とさせます。
 日本株式市場と同じく値動きが激しい市場ですので、新興国株式の比率を高めるということは、そこそこリターンを狙う(リスクをとる)投資スタンスであるということを認識しておいた方がよいです。

 なお、こちらも購入の際は信託報酬に気をつけてください。最近登場したeMaxis Slimシリーズは同じ三菱UFJ国際投信が運用していますが、信託報酬が0.2%ちょっとと、かなり安くなっています。

フィデリティ・米国優良株・ファンド

 これはフィデリティ投信が運用する米国株を対象とした投資を行う投資信託です。こちらは2017年で15%程度のリターンが出ています。トランプラリーの後に購入しましたが、ご存知のとおりその後も米国株は最高値を更新し続けている状況です。
 2009年のリーマンショックでは半額まで基準価格を落としていますが、今はリーマンショック前の高値の1.5倍以上になっています。
 米国株式市場は非常に安定的で魅力的な投資先です。この投資信託も信託報酬が高いですので今買うことはないですが、他と同様に信託報酬がこの1年で大幅に下がっていますので、0.3%以下のもので同様なものがあります。例えばですが、iFree NYダウ・インデックスなどが該当します。
 
 米国株投資については、もう一手間を惜しまなければ、投資信託ではなく米国ETFを購入するという手段もあり、僕はこちらをおすすめします。
関連記事です。
・米国株・ETF購入までの流れ

フィデリティ・USリート ファンド

 これは米国の不動産投資の投資信託です。毎月配当型と配当金再投資型があり、再投資型を選んでいます。それでリターンはマイナスですので、不動産投資の旬は過ぎたということを示唆しているのかなと思います。ちょっと荒っぽいですが、そのような教訓としたいと思います。
 この投資信託は市場モニタの意味あいで持ち続けようとは思いますが、これからREIT系の投資信託を購入することは僕はないです。

まとめ

 今日は僕の保有する投資信託の2017年のリターンをご紹介しました。僕が購入した時から1年ほどで信託報酬の安い投資信託が増えたと思います。これは各社の競争が激しくなったといううことですので、日本でも投資が身近になってきているのだと感じています。
 投資信託はある程度まともなものを選べばリターンに大差はありません。大事なのはどの市場に資産配分するかということ(ポートフォリオ)と信託報酬です。この2つに注目して次回は僕のおすすめする投資信託について書きたいと思います。