僕が投資を始めたのは2016年の9月のことでした。日経平均の意味も知らない状態から、習うより慣れろでスタートしてから約1年ちょっとが経過しました。ちょうど2017年も終わりですので、振り返りもかねて今日は僕が投資を通じて学んだことを書いてみたいと思います。
僕は日本株、投資信託、米国株、米国ETFの4つに投資をしています。この1年は相場環境にも恵まれ、投資初心者の僕でも20%くらいの利益を上げることができました。それぞれについて書きたいところですが、一度に書ききれないため、この記事では全般的な話にしたいと思います。以下目次です。
・投資に対する捉え方
・日本株投資
・投資信託
・米国株投資
・今後の投資方針
・まとめ
投資に対する捉え方
僕は以前投資はギャンブルと考えていると書きました。原資は大切な貯金で、それを増やすことを目的に投資商品にベットするということからそのように書きましたが、今は少し考え方が変わってきました。ベットするというよりは、資産を経済に連動させるという見方になっています。
今までは「円」というものをある意味絶対的な価値だと思っていました。日本にいる限り何をするにも円で精算するため当然と思います。ただ資産形成という観点では円というのは数ある資産の1つの形なんだと思い、むしろ形を複数に分けた方が今後のリスク回避になると考えるようになりました。円は絶対の価値を持つ訳ではなく、相対的に価値を与えられているものだと思うに至ったのは投資をして良かった点の一つです。
日本経済だけが世界よりも栄えていくのであれば、定期預金だけというのも選択肢に入ると思いますが、それを期待できないのは誰の目から見ても明らかです。少子高齢化は進み人口は減り続け、日本の物作りにおける技術力は今も世界トップクラスですが、昔のように世界をリードする立場では無くなっています。日本が弱くなれば、その通貨である円の価値も弱くなります。
このように考えた時、円がいまだに世界経済から安定資産として見られている今のうちに、円を原資に投資をすることができる日本人はまだ恵まれた環境にあると思いました。
じゃあ何に投資すべきかというのは、もちろん個人個人で判断することになりますが、以下に僕がこの1年、それぞれの市場から感じたことを書きますので、判断の一助となれば幸いです。個別の銘柄については別の記事にアップします。
日本株投資
投資と言えば大半の人にとって、「株」を購入するというイメージを持たれると思います。僕も日本株を持っています。日本株の特徴は 値動きが荒い ことです。ギャンブルをイメージされるのも無理ないと思います。
よく雑誌で株で1億儲けましたみたいな記事がありますが、その裏で倍以上の人達が痛い目を見ています。僕もその1人です。安定した資産形成を望む方にはおすすめできない投資と言わざるを得ないです。
ただ、一番面白いと思うのも、日本株です。
日本株については、個別にちょくちょく記事を書いていますが、大きな所で、どの市場に上場しているかというのが銘柄選びの割と大きな指標になります。
市場というのは企業が上場している取引所の種類で、東証1部に上場している企業は所謂大企業です。この他、東証2部、マザーズ、JASDAQとあります。ベンチャー企業などがいきなり東証1部に上場ということはほとんどなく、マザーズやJASDAQに上場します。
もう想像できると思いますが、東証1部の企業は比較的値動きが緩やか、マザーズ、JASDAQといった新興市場の銘柄は値動きも激しいです。
一発当てたい人は新興市場の株を狙うのがよいでしょう。毎日のようにストップ高やストップ安の銘柄があります。ただ、株価は業績で動くだけではなく、マーケットにいる人達の思惑で動きますので、本当に読めません。
一方東証1部の銘柄といっても東芝のように問題が発生すると1年で数分の1まで株価が下がることもあります。
僕は日本株は世界情勢に大きな変化(北朝鮮が戦争起こすとか)ない限り、 東京オリンピックまで は、バブル崩壊時やリーマンショックのような値崩れはしないと思っているので、僕の株の選び方にも書いたとおり、成長が期待でき、株価が割安になった東証1部に上場している比較的大企業の会社を中心に投資を続けたいと思います。
投資信託
投資信託は、株のように倍になったり半分になったりすることがほとんどなく、積み立てもできる投資初心者や安定的な資産運用を目指す人にぴったりな投資法です。
ただ、気をつけなければいけないのは、近年の投資ブームに乗って各社こぞって様々な投資信託商品を投入していますが、その中には投資することをおすすめできない商品が数多く存在しているという事実です。大手であっても悪どいなぁと思う商品はあります。そしてそういう投資信託が人気だったりします。人気だから安心という考えはまず捨てましょう。下の図は投資信託協会が公表している資料の抜粋です。実に6千を超える投資信託があります。
投資信託を選ぶヒントとして、あくまで僕の私見ですが、毎月分配型の投資信託と、手数料の高いファンドラップ的な商品には手を出さないことをおすすめしておきます。前者は自分の投資したお金を取り崩して配分している上に手数料が高く、かなりあぶなっかしい運用をしているものが多く、後者は手数料が高い割には中身は大した運用をしておらずリターンも低いものが多いです。投資信託は値動きが大きくないので、自分で興味をもって見ないと、買った後もその投資信託がいいものか悪いものか分からないことが多いのが厄介です。特に今年は相場環境が良かったので目につかなかったかもしれませんが、この年末年始に一度見直しをされてはいかがと思います。
見直しのやり方の参考として、僕の投資信託の選び方にも書いていますが、モーニングスターの簡単ファンド検索機能を使うことをおすすめします。投資信託の比較サイトみたいに考えてもらえばいいです。これに出てくる候補商品とお手持ちの投資信託を見比べてみてください。
投資信託を選ぶ際に一番大事と思うポイントを2つだけ具体的に上げておきます。
・信託手数料
優良なもので0.2%前後の商品が出てきている一方で、3%とか信じられないものもあります。信託報酬は一番大きな基準となります。
・ベンチマークに対する過去のパフォーマンス
投資信託は一般的にベンチマークとする指標を設定しています。これに対して、過去の投資成績が優れているか劣後しているか、商品紹介や目論見書に記載があります。僕も最初は目論見書なんて面倒で見ていませんでしたが、最近は目を通すようになりました。
最後に、甘い言葉を使っている投資信託(利回り20%とか)はまずダメなやつと思った方がよいです。なぜそれが実現できるのかということを自分で考えて理解できない商品は、買ってはダメです。そんなおいしい話は、存在しません。リターンが大きいということは、リスクが大きいということと必ずイコールです。こんなはずじゃなかったのに、、、ということにならないよう、面倒が嫌で投資信託を選ぶとしても、最低限上記のポイントは確認頂いた方がよいかと思います。
米国株投資
米国投資については、米国株への投資を始めた理由で書いたとおりですが、1年たった今、日本の株式市場とは全く違った安定感に魅力を感じています。当初、米国株式市場はストップ安やストップ高が設定されていないから、株価が落ちる時はどこまでも落ちるというように、値動きが荒い印象を与える記事をよく目にして躊躇しましたが、実際はそんなことはありません。何倍も日本株の値動きの方が荒いです。Yahoo経済欄の株価のコーナーに日々の値動きが出ていますが、米国の大型株は1%以上動く方がまれです。
米国株投資については既に多数の方がその魅力を紹介していますので、改めて僕が説明するのもおこがましいかなと思いますが、この1年の投資を通じて僕も一番魅力的な投資先として米国株に一票入れさせて頂きたいと思います。
ただ、2016年末のトランプラリーからはじまった今年の米国株の上がりっぷりは少し出来過ぎ感あり、相場は上がれば下がるもののはずですので、そろそろ調整があってもおかしくないと思います。また、為替の影響も無視できませんので、これから米国株をはじめようとされる方は、一度に貯金全部ということはせず、少しづつ、定期的に買うというようなやり方がよいかと思います。
関連記事です。
・投資初心者が選ぶべき米国ETFは
・米国株・ETFの購入までの流れ
・米国株投資をはじめる前に考えたこと
今後の投資方針
現在僕は日本株、投資信託、米国株(米国株ETF)をだいたい4:1:5の比率で保有しています。日本株比率が少し高いと思います。もう少し米国株の比率を上げても良いかと思いますが、米国株も上記のとおり上がりすぎな感じがしますし、一度ドルに替えたお金はしばらく円に戻す気はないので、現在追加投資は考えていません。ただ今後もし1ドル105円とかになればちょっと追加を考えます。
投資信託は、僕の個別株投資等とのパフォーマンス比較のために保有しており、追加購入は考えていません。今年の僕の日本株投資の結果は「ひふみ投信」さんに完敗ですが、日本株投資は面白いのでこれからも続けていきます。基本的には割安株を購入し、中長期保有というスタンスでいきたいと思います。
まとめ
今日は僕の投資1年目の総括的な振り返りを書きました。今年は本当に相場環境に救われたというのが素直な気持ちです。厳しい相場環境だったら早々に退散してしまったかもしれません。日本株、米国株個別の投資結果について次回くらいにまとめたいと思います。