オーダースーツを作るのはハードルが高いように思われる方も多いかと思いますが、実際はそんなに手間はかかりませんし価格も驚くほど安くなってきています。過去オーダースーツの魅力と生地について書きましたが、今日はオーダースーツの注文の一連の流れを生地選び、オプションの選び方などのポイントをお伝えしたいと思います。
僕は過去麻布テーラー、グローバルスタイル、花菱などでオーダースーツを作ったことがあります。
体型にフィットした着心地の良さは吊るしのスーツに比するものではありません。
今日は初めてオーダースーツを作ろうと考えられている方に向けてオーダースーツ作成の流れを中心に、僕の主観によるスーツ作りのポイントをお伝えしていきます。
目次
オーダースーツ作成の流れ
僕は今まで麻布テーラー、Globalstyle、花菱の3店でオーダースーツを作りましたが、一連のオーダーの流れはどこも同じで、概ね以下のとおりです。
1.生地を選ぶ
2.採寸する
3.スーツの型を決める
4.オプションを決める
1.生地を選ぶ
オーダースーツ作りは生地選びからスタートします。そしてここが一番大事なところです。
オーダースーツの値段、満足度を決めるのはこの生地選びです。生地の種類やざっくりの価格については下記にまとめています。
店員さんにあなたのだいたいの予算を伝えるそれにあった生地を提案してくれます。
生地の選び方は店ごとそれぞれですが、僕が実際に購入した麻布テーラーでは10cm四方のサンプルから選び、花菱とGlobalstyleは大きな生地が店中に陳列されていました。
僕はオーダーする前の週に一度店舗に足を運び、じっくり生地をみてまわるようにしていますが、可能であればこのように事前に生地を見にいくというステップを踏むと良いように思います。
オーダーで一番時間がかかり、また満足度を大きく左右するのはこの生地選びです。
スーツの色味は事前決めておく
生地の下見ができればベストですが、店が近くにないなどの理由で難しい方もおられると思います。
そんな方はせめてスーツの色味だけは決めてからお店に行かれることをおすすめします。
一番悩む生地選びですが、色味を決めておけば選択肢はかなり絞られますので、お店で悩む時間を削れます。
何度も言いますが、生地選びこそが一番重要なポイントですので、ここで時間に追われて納得のいかない選択をするのだけは避けなければいけません。
僕のおすすめの色の選び方
スーツの色はブラック系、グレー系、ネイビー系、の3種類が基本です。
僕のおすすめは、グレー系かネイビー系、かつ色は明るめのものです。
ブラック系はよほどいい生地を選ばない限り、既製品の吊るしのスーツとの違いがパッと見で感じられません。
明るめの色をおすすめするのは、オーダースーツもしくはブランドスーツでのみ選べる特権だからです。
量販店のスーツを見れば分かるとおり、明るい色味はほとんどありません。
せっかくのオーダースーツなので、色で遊んでみることをおすすめします。
ただ、暗めの店内でみるのと外とだと色の印象が違うことがありますので、できれば蛍光灯の下など、明るいところで色味を確認した方がよいです。
オールシーズンの生地がおすすめ
スーツの生地には夏用、オールシーズン用、冬用があります。この違いは生地の厚さです。
僕はオールシーズン用の生地をおすすめします。夏用は生地が薄いため、生地の高級感がオールシーズンのものに劣ります。
冬用は厚手の分より高級感がありますが、着られる期間が短いです。
もし最初の1着ということであればオールシーズンのものが良いでしょう。
2.採寸する
生地を決めたら採寸です。店員さんが手際よく胸囲やウエスト、腕と足の長さとかを測ってくれます。
Globalstyleはじめ、最近売れているオーダースーツ屋さんはパターンオーダーといってある程度決まった型を組み合わせて作る手法がとられています。
フルオーダーに比較して価格を半額以下にすることを可能としたこのパターンオーダーの登場が僕ら庶民にオーダースーツを身近にしてくれました。
3.スーツの型を決める
これは簡単に言えば、細身、普通、ゆったり、のどれを選ぶかということです。
お店によって呼び方はさまざまで、ブリティッシュ=細身、イタリアン=普通、アメリカン=ゆったり、だったりします。細かい違いなどもありますが、店員さんと話してご自分のイメージを伝えればOKです。
僕のおすすめのスタイル
これは完全に好みと体型、年齢で選び方が異なりますが、標準の範囲内の体型であれば、細身のものを選ぶのが良いと思います。
スタイルよく見えますし、採寸してますので細身といっても突っ張ったりする仕上がりにはなりません。僕は今まで全て細身タイプでお願いしています。
4.オプションを決める
オプションには無料と有料のものがあり、ブランドそれぞれですが、基本全て無料のもので十分に選択できると思います。
代表的なオプションを以下に書きますので、ある程度方針を決めておくと現場で悩まなくてすみます。
ボタンの種類
カタログにある数十種類から選べます。お好みで選べばいいと思いますが、僕は無難な黒、茶、鼈甲柄とかでいいんじゃないかと思います。
無料のものでも十分な選択肢があります。
キラキラしたやつも有り、少し心惹かれましたが、逆に安っぽく見える危険性があります。
スーツの裏地
これは以外と悩みます。僕が一番悩んだのがこれです。普段人目にふれないとこですし、ワインレッドの裏地でちょっと冒険してみてもいいでしょう。
無難に選びたい方への僕のおすすめは、生地と同系色かつ明るさが逆のものを選ぶ、という選び方です。
生地が明るめならちょっと暗めの裏地にすると、コントラストが効きます。あとはグレー系が無難、くらいですね。
裾の仕上げ
裾野仕上げにはシングルかダブルかを選択できます。
これについてはおすすめはありません。お店の人にどっちが最近多いですか?と尋ねましたが、半半ですね、と答えられました。
普段街中を歩いている人を見て自分がどっちがかっこいいと思うか、などを参考に決めてみてはいかがでしょう。
以上がオーダーの一連の流れとなります。なおオーダースーツは注文後約1ヶ月の納期がかかります。
まとめ
今日はオーダースーツの一連の流れと僕の思う生地選びやオプションの選び方などのポイントをお伝えしました。
体型にフィットしているため着心地の良さは吊るしのスーツとは比べものになりませんし、特に自分好みの生地を選べるところはオシャレ好きにはたまりません。
僕はオーダースーツはコスパが高いと考えていて、これからオーダースーツを作ってみようかなと検討されている方の参考になれば幸いです。
最後になりますが、オーダースーツは毎日着てはいけません。
できれば週1回、多くても2回までにした方がいいでしょう。
オーダースーツは基本ウール100%ですので、ポリ混合の素材に対して耐久性に劣ると言われています。せっかく作ったオーダースーツをたくさん着たい気持ちは分りますが、長く付き合って行くためにも休ませながら着ましょう。