コメ兵(2780)買いました。

 僕は2016年かから投資を始め、日本株式と米国株式の比較的大型株を長期保有を前提とした投資をしているのですが、今日は必ずしも大型株とは言えないコメ兵を直感で買ってしまったので、その経緯を書きたいと思います。

コメ兵とは

 日本最大級のリサイクルショップです。目利きの鑑定士を多数かかえており、特に高級品の扱いにおいては同業他社に対して優位性を持っています。リサイクルショップで競合しているのは例えば大黒屋やハードオフなどが挙げられます。
 また、社歴は長く、明治30年創業で、現在は東証2部、名証2部に上場しています。下の写真は同社HPより、創業時の様子。

 同社はバブル崩壊後に高額な貴金属類の買取り需要が拡大する中で業績を伸ばしていったようです。リーマンショックの影響で高級品の売り上げが大きく減少しましたが、訪日観光客の増加により免税店の売り上げが拡大しました。
 高級品の需要は経済環境の影響を非常に大きく受けるビジネスです。

経営状況

 コメ兵の経営状況について、同社の企業HPから売り上げ高を引用します。

 今年度はまだ中間決算までですが、概ね400億規模です。一時期ニュースで話題となった中国人の爆買いの影響か、2015年度の売り上げが平年を上回っています。
次に営業利益です。

 2016年度にかなり落ち込んでいます。おそらく2015年度までにかけて多く新規出店したためその固定費を売り上げで吸収しきれなかったものと思います。過去5年の同社の株価を以下に引用しますが、やはり2015年から2016年にかけて急落しています。1年で4000円から1000円と、実に1/4にまで下がっています。

 さらに今年はメルカリを代表とするC to C ビジネスが台頭してきており、これらも同社の売り上げに影響を与えそうです。

コメ兵株購入のきっかけ

 ここまで調べた限り、正直投資したいと思える材料はありません。
 僕が同社株を買おうと思ったのは、11月7日にブランド品フリマアプリ「KANTE」をリリースしたというニュースを偶然テレビで目にしたからです。
 近年メルカリを代表とするC to Cビジネスが大流行していますが、これに伴い、偽物問題が大きな問題となってきています。コメ兵は同社の強みである鑑定をサービスに組み込み、オンラインビジネスへと業態の拡大を図ったとのことでした。
 僕は新品にこだわるタイプでは無いですが、中古品となるとやはりその真贋の保証が気になります。KANTEでは購入者が希望すれば、コメ兵の鑑定サービスを受けられます。また、出品者は書い手が現れなければコメ兵に買い取ってもらうことも可能です。
 市場の反応は早いもので、同社の株価はこの報道をきっかけに僕が購入するまでの2日で20%程上がっていました。こういった値が跳ねた株は反動が来るので普段は絶対に手を出さないのですが、それ以上に、今までネットビジネスを拡大できていなかった同社の成長を期待できるのではと考え、同社株を購入することにしました。

まとめ

 今日は僕がコメ兵株を購入した経緯を書きました。
 中国人の爆買いもひと段落し、それに合わせて拡大した店舗の整理を進めているとはいえ、一度拡大した店舗の固定費は間違いなくしばらく利益を圧迫します。また、メルカリ等のネットC to Cビジネスが台頭していおり、同社の経営環境は正直苦しいものと思います。
 ただ、ポジティブな材料として東京オリンピックという訪日客が確実に増加する機会もありますし、このKANTEという他社と差別化したサービスの相乗効果に期待したいと思い、できれば長期保有したいと考えています。